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第2101回 卵から生まれる鳥

①https://www.yamada-egg.com/blog/item/7950/より引用の卵から生まれたばかりのひよこ(早成性3)

   陸に住む動物の中には、以前にも紹介致しましたように、卵を産む哺乳類は、カモノハシとハリモグラの二種が有名な生き物ですが、その反対に卵から生まれてこない鳥はいるか、どうかということになりましたら、残念ながらいませんとお答え致しますしかないです。私たちの身近で、卵から孵化する鳥ということになりましたら、①のタイトル写真のように、ニワトリの卵から、殻を自らのクチバシで、突き破って孵化するひよこがどなた様もご存知の鳥のヒナということになります。まれに、自分の家の庭の低木などに営巣されたスズメのヒナを見つけた時ぐらいのもので、あとはテレビのドキュメンタリーの野鳥の卵の孵化くらいのものだと思います。しかし色んなヒナがいます。それを順を追い紹介して参りたく思います。

②-1.https://amanaimages.com/info/infoRM.aspx?SearchKey=32089002053より引用の孵化したばかりのスズメのヒナ(晩成性)

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②-2.https://blog.goo.ne.jp/hanahasakuragi_001/e/6d21b706def3ad49634851b99f6015c2より孵化したばかりのフクロウのヒナ(半晩成性2)

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②-3.https://www.grey-heron.net/forum/39-chick-rearing/より引用の孵化したばかりのアオサギのヒナ(半晩成性1)

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   私はひよこを飼い、成鳥の鶏にまで育てましたので、鶏のヒナと言われるひよこが孵化した瞬間に目の前にいる動いているものを親鳥として、寄ってくることを知っています。ひよこは写真のように羽毛が生え、目が見えるようです。私が近づくと寄ってきます。親鳥と思っているのです。自分で採餌も出来ます。また②-1.の写真はスズメの生まれたてのヒナです。羽毛もなく、赤肌が丸出しで、目も見えてはいなく、親鳥からの給餌が必要で、巣立ちをしても親鳥から給餌を受けます。そして、②-2.の写真は猛禽類のフクロウの生まれたばかりのヒナです。スズメのヒナと違うところはこのヒナには羽毛は生えています。そして②-3.の写真は水辺に生息するアオサギの生まれたばかりのヒナです。これもスズメのヒナと比較してみましたら、スズメは目も見えなくて、羽毛もない裸状態が、アオサギのヒナはその二点はあります。

③-1.https://www.mkanyo.jp/tokimeki-pichipichi-dayori/2020/06/the-birth-of-second-bird-and-one-more-egg/より引用のカモメの生まれたてのヒナ

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③-2.http://blog.livedoor.jp/nohohoon_photo/archives/51864967.htmlより引用の孵化したばかりのカイツブリのヒナ

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   ③-1.の写真はカモメのヒナと③-2.の写真はカイツブリのヒナです。これらの鳥は水鳥です。水辺や海辺に生息致します鳥は、陸の鳥でいいましたら、地上に営巣するキジのように外敵に狙われ易いので、生まれてくるヒナもその環境に適応した体勢になっているのです。まずはカモメのヒナは孵化した直後から羽毛が生え、目も見えます。親鳥から給餌は受けるものの巣立ちはアオサギのヒナより早くて営巣の周りを遠くまで徘徊致します。また、水上に浮巣を作り抱卵するカイツブリは、孵化したばかりでも羽毛が生え、目も見えて、生まれてすぐに巣を離れて、親鳥に従い泳ぐことができます。このような素早いヒナの行動でなければ、水辺で長く生きねく事は出来ません。

④-1.https://www.google.co.jp/amp/s/plaza.rakuten.co.jp/kijimaru831/diary/201005130000-amp/より引用の孵化したばかりの沢山のキジのヒナ

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④-2.https://oliodioliva.jp/2019/07/04/post-2068/より引用の子だくさんのマガモのヒナ

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   ③の項でもご紹介致しましたように、水辺の鳥は何かにつけて、天敵から狙われやすく、水上は空からは格好の獲物発見となります。④-1.は再び③の項でも登場致しました、地上採餌のキジのヒナです。キジは蛇などの天敵にも、ヒナを守るためには勇敢にも戦いますが、それほど天敵が地上には多いということになります。④-2.の写真のマガモも地上に営巣致しますし、また採餌場所も水上ということで、地上よりも天敵に襲われる率は高いです。二種ともに子だくさんは、最終的に残り成鳥する数は少ないからです。二種の共通点は生まれたてから羽毛が生え、開眼していることと、離巣性が高く、親鳥に従いながらもキジは早く自分で採餌することを覚え、マガモは始めから自分で採餌し、親鳥から給餌される事はないのです。

⑤-1.https://amanaimages.com/info/infoRM.aspx?SearchKey=32136000034より引用のツカツクリの土中の巣から孵化して地上に出てきたヒナ

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⑤-2.https://nazology.net/archives/98982より引用の托卵先の卵を排除する孵化したばかりのカッコウのヒナ

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   ⑤-1.の写真はツカツクリの仲間の孵化したばかりのヒナが埋められていた地中から地熱に寄って孵化し、自力で地上に出てきたところです。このツカツクリの仲間に至っては、親鳥に抱卵されることもなしに、孵化したばかりで、羽毛があり、開眼、はじめから巣はなく、また孵化直後も親鳥がいないので、自分で採餌して大きくなっていきます。このツカツクリの仲間より凄いのは、⑤-2.の写真のようなカッコウをはじめとします托卵鳥の仲間です。托卵鳥の親鳥は抱卵せずに、仮親のホオジロモズの営巣に産み落としたら、この鳥の子育ては終わりです。孵化したばかりの托卵ヒナは狩宿の卵を写真のように排除して、自分だけ狩親から育ててもらうのです。仮親は托卵ヒナを自分の子供と信じて育てます。そんなヒナは孵化したばかりではスズメのように羽毛もなく、目も見えず、給餌して貰い、仮親よりも大きくなっても餌を貰い続け、また托卵鳥として成鳥します。

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