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第495回 さりげない仕草で求愛するオシドリ(5回目)

①つがいのオシドリ(左が♂体長約48㌢、右が♀体長約41㌢)

   いままでいろんな角度でこの超人気者の①のオシドリを語ってきましたが、やっぱりこれだけ人気があるのは、いつもいつも重複いたしますが、漢字表記の「鴛鴦」の漢字一字ずつが雌雄を表す意味を持ち、またオスがこの世のものとは思えない美しさとメスより大きな体格、つがいになると必ず寄り添うその姿が正に「鴛鴦夫婦」です。

②美しいゆえに警戒心の強いオシドリ

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   繁殖期以外のオシドリは見た目とは随分違った警戒心を持ち、またその姿の美しさは、これが本当に野生の鳥なのかと疑問に思えてくるような全身が多彩な色をしています。それゆえに、空からも、陸からもその姿は外敵から、見つけられやすく狙われやすいのです。

オシドリのメスと似ているカルガモ(体長約61㌢)

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   オシドリのメスと③のカルガモは似ていると言われます。大きさの差も20㌢近くもあり、過眼線もオシドリは白色、カルガモは茶色だから…でも遠く離れていたらわからないかもしれません。これもオシドリが漂鳥。カルガモが留鳥と渡りをしなくて、同じ場所に留まるので分かりにくくするための自然の知恵です。

④http://qazx456.livedoor.blog/archives/16903783.htmlより引用の木の枝にとまるオシドリのつがい

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   ④の写真は水鳥には珍しい水辺の岸に植生した樹木の枝に止まっているオシドリのつがいです。この行動は空からの外敵からの警戒心からです。それも上の方の枝ではなく、水面上の空から見えにくい枝に止まっています。言い換えれば、オシドリを観察するには、このような環境の場所を探すことです。

⑤http://yamasemiweb.blogspot.com/2014/09/a-courtship-action-display-of-mandarin.html?m=1より引用のオシドリの求愛ディスプレイ

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   オシドリを観察しているといままで抱いていたプレイボーイみたいな面影より、何故か臆病な水鳥かなと思ってしまいます。そして冬場でのオシドリの求愛行動は、嘴を水にちょんとつけ、その後に羽の後ろに頭を隠すような動きで、オシドリの雄の求愛行動で「みせかけ羽づくろい」という名称もついています。何か奥手なオシドリです。さりげない行動で雌にアピールするオシドリの雄。


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