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第2085回 鳥の忍者

①https://hiyokoyarou.com/zazen-hiyoko-ninja/より引用の鳥の忍者のイラスト

   人間の忍者となりますと、室町時代から江戸時代の日本で、大名や領主に仕え、また独立して諜報活動、破壊活動、浸透戦術、謀術、暗殺などを仕事としていたとされます。その名は日本国内にとどまらず、世界的にもよく知られているいわゆる世界では、諜報活動を行うスパイのことを言います。しかし、鳥の忍者となりますと、諜報活動を致しますわけではありませんし、ただ天敵や外敵から身を守る術を持ち合わせ、また私たちがその忍者鳥を見て、忍者の様に見えているだけです。

②-1.Twitterより引用のガニ股のヨシゴイ(体長約36㌢)

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②-2.https://www.google.co.jp/amp/toricago.net/chinese-little-bittern.html/ampより引用のろくろっ首みたいに長く首を伸ばせるヨシゴイ

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②-3.https://www.google.co.jp/amp/toricago.net/chinese-little-bittern.html/ampより引用の水上を浮草をカンジキ代わりにして歩くヨシゴイ 

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    「鳥の忍者」とネットを検索していますと、よく現れますのが、②-1.の写真のガニ股姿のヨシゴイです。ヨシゴイとは漢字表記で「葦五位」で葦原に生息し、②-2.の写真のように首を長く伸ばして、葦の穂先に擬態しましたり、②-3.の写真のように、長い趾を大きく広げて、水上に生える浮草の上を自由に歩き回ることが出来る擬態と水上走行の二つを掛け持つ鳥の忍者なのです。このヨシゴイの他には緑の樹林の枝降りや、笹原で緑に擬態しますササゴイと、後はやはり森の中の茶色っぽい枝降りに擬態するミゾゴイが擬態忍者です。水辺で擬態したり、水上を自由に歩くヨシゴイ

③-1.https://www.birdfan.net/2017/02/24/50417/より引用の水苔が生えたにゅるにゅるの川上の石の上を走り抜けるカワガラス(体長約22㌢)

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③-2.https://www.birdfan.net/2014/07/04/29214/より引用の左のヒナに泳ぎを教える右の親鳥のカワガラス 

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③-3.https://blog.goo.ne.jp/chobin_0129/e/e32c96062c2f293d35ec5e686e467b28より引用の水中を歩くことが出来るカワガラス 

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   水辺に生息していますカワガラスは、ミソサザイに似た風貌をしていますが、こちらの容姿の方が黒っぽくて鳥の忍者に相応しいような雰囲気がします。まずは③-1.の写真をご覧になればお分かりのように渓流の水上に突き出た大きく、水苔が生えて滑りやすい石の上を難なく跳び走ることは当たり前で、③-2.の写真は親鳥がヒナに泳ぎや水中での餌の摂り方を教えている場面です。殆どの水鳥には水掻きや弁足といった泳ぐために役立つ趾を持っていますのに、カワガラスにはないのに泳ぐことが出来ます。他にはバンもそうだと思います。しかし、カワガラスの凄いのは、泳ぐこともでき、カイツブリやウの仲間のように潜水することもできるのです。また、水上の石や岩の上だけでなく③-3.の写真のように水底の石や岩底を歩くのです。これはカワガラスにしか出来ません。これはカワガラスの趾には吸盤が備わっています。

④-1.http://yamasemiweb.blogspot.com/2015/01/treecreeper-came-out-in-sun.html?m=1より引用のキツツキでもないのに、樹木の幹に垂直に止まったり、枝の裏に隠れることが出来るキバシリ(体長約14㌢)

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④-2.https://www.birdfan.net/2017/11/17/56910/より引用の樹木の幹を真っ逆さまに移動することが出来るゴジュウカラ(体長約13㌢)

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④-3.https://www.google.co.jp/amp/s/plaza.rakuten.co.jp/drunk4374books/diary/202203060000-amp/より引用の本来なら天敵のヘビに擬態するキツツキの仲間のアリスイ(体長約17㌢)

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   今までの鳥の忍者は水辺に生息しています鳥たちでしたが、この項では樹上や地上に生活域を持つ鳥を紹介していきたいと思います。まずは一番鳥の中でも生活域の多い樹上で忍者のように振る舞う④-1.の写真はキツツキでもないのに、樹木の幹に垂直に止まることが出来ますキバシリです。このキバシリは空からの猛禽類などの点々が、襲来致しましたら、写真のように素早く、枝の裏側に素早く身を潜め、相手から見えなくする隠れ身を致します。また、そのキバシリ以上に忍者っぽいのは④-2.の写真のゴジュウカラです。キバシリは木の幹に垂直に止まれますが、ゴジュウカラは写真のように木の幹に真っ逆さまに止まることができます。つまり、樹木を縦横無尽に動き回ることが出来ます。3つ目の登場は④-3.の写真のキツツキの仲間のアリスイです。キツツキなのですが、木の幹には垂直には止まらず、木の根元の地面にてアリを摂取します。また写真をご覧になってお分かりのように、天敵のひとつでありますヘビに擬態する等、ちょっと不気味な忍者と思います。

⑤-1.https://news.yahoo.co.jp/articles/50838f23715f98990e05f52a862c1fa9027bf2dfより引用の緑に溶け込むコサメビタキ(体長約13㌢)

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⑤-2.https://blog.goo.ne.jp/romeo135bb/e/1a18f299cc7eecebdabe48920cc068eaより引用の緑に溶け込む緑のアオバト(体長約33㌢)

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⑤-3.http://uzuramikan.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/post-3d32.htmlより引用の田園風景に溶け込むシギの仲間のムナグロ(体長約24㌢)

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   忍術に「木の葉の術」というのがありますが、鳥たちが、自分の容姿とその体色を、周りの背景に溶け込ませるいわゆる保護色のことです。⑤-1.の写真は夏鳥のコサメビタキです。小さな身体を活かして、写真のように樹木のお生い茂る木の葉の中を飛びまわり、羽虫などをフライングゲットします。また別名ヤマバトと言われるhttp://uzuramikan.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/post-3d32.htmlは、森林にいるハトの仲間で、決して街中には姿を見せません。一見鮮やかな体色のオリーブ色は、写真のように枝に止まっているだけで「木の葉の術」です。また、⑤の写真は複数のシギチの仲間のムナグロです。確かに胸元は黒いかもしれませんが、写真の様に田園で、このように群れて採餌していましても天敵には見つかりにくい保護色。

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