第1032回 身近でない野鳥にもことわざ
①https://www.picuki.com/tag/王戎より引用の「鶏群の一鶴」
⑴鶴首(かくしゅ)→良いことが起こるのを待ちわびること。鶴のように首を長くして待つという意から ⑵亀の年を鶴が羨む(かめのとしをつるがうらやむ)→欲望に限りのないことのたとえ。千年の寿命をもつという鶴が、万年の寿命をもつ亀をうらやましがるという意から。[類義語] 千石取れば万石羨む 隴を得て蜀を望む ⑶鶏群の一鶴(けいぐんのいっかく)→平凡な人の中に、一人だけ際立ってすぐれた者がいることの例え。鶏の群の中に鶴が一羽混じっているということから。「群鶏の一鶴」ともいう。出典 『晋書』[類義語] 掃き溜めに鶴 ※「雀の千声鶴の一声」は第1015回の雀に掲載。 ⑷鶴九皐に鳴き、声天に聞こゆ(つるきゅうこうになき、こえてんにきこゆ)→すぐれた人物は、どんな所にいても、その名声は世間に知れ渡るという例え。「九皐」は奥深い沢の意で、鶴がどんなに深い谷で鳴いても、その鳴き声は天に届くということから。出典 『詩経』小雅・鶴鳴 [類義語] 紅は園生に植えても隠れなし
②http://zatugaku1128.com/turukame/より引用の「鶴は千年、亀は万年」
⑸鶴の脛も切るべからず(つるのはぎもきるべからず)→ものにはそれぞれ固有の性質があり、無理に変えようとしてはならないという例え。鶴のすねは長いが、鶴にとっては必要な長さなので切ってはならないという意から。後に「鴨の脛も継ぐべからず」と続けてもいう ⑹鶴の一声(つるのひとこえ)→権威者・有力者の一言が多くの人の議論や意見をおさえつけること ⑺鶴は千年、亀は万年(つるはせんねん、かめはまんねん)→鶴は千年、亀は万年生きるということから、長寿でめでたいことをいう ⑻掃き溜めに鶴(はきだめにつる)→つまらない所に、そこに似つかわしくないような優れたものがあることの例え。「掃き溜め」は、ごみ捨て場のこと。ごみ捨て場に舞い降りた美しい鶴という意から。[類義語] 鶏群の一鶴 ※「焼野の雉子、夜の鶴について」は第1016回キジに掲載。⑼夜の鶴(よるのつる)→子を思う親の愛情が深いことの例え。寒い夜に鶴は自分の羽を広げて子を暖めるということから「夜鶴子を思う」ともいう
③Twitterより引用の「後の雁が先になる」
⑽後の雁が先になる(あとのかりがさきになる)→後から来た者が、先の者を追い抜いてしまうこと。また、年上の者より年下の者が先に死んだ時にも使う。列をなして飛ぶ雁行のようすから。「雁」は「がん」とも読む (11)雁の使い(かりのつかい)→便り、手紙のこと。中国前漢の蘇武が、匈奴に捕らえられた時、自分の無事を書いた手紙を雁の足に結び付けて放ったという故事から。「雁の便り」「雁書」ともいう。出典 『漢書』蘇武 ※「雁がたてば鳩もたつ」は第1015回のハトに掲載 (12)雁が飛べば石亀も地団駄(がんがとべばいしがめもじだんだ)→身のほどもわきまえず、むやみに人まねしようとすること。雁が飛び立つのを見て、石亀も飛び立とうとして飛べず、くやしがって地団駄を踏むということから。単に「石亀の地団駄」ともいう。[類義語] 雁がたてば鳩もたつ
鵜の真似をする烏 蛙が跳べば石亀も地団駄 鯉が踊れば泥鰌も踊る (13)雁書(がんしょ)→便り、手紙のこと。中国前漢の蘇武が、匈奴に捕らえられた時、自分の生存を知らせる手紙を雁の足に結んで放ったという故事から。「雁の便り」「雁の使い」ともいう。出典 『漢書』蘇武 (14)沈魚落雁、閉月羞花(ちんぎょらくがん、へいげつしゅうか)→
この上ない美女を形容する言葉。あまりの美しさに、魚は沈み、雁は落ち、月は雲間に隠れ、花は恥じてしぼむという意から
④https://prosale-team.info/couple-family/lovebird.htmlより引用の「鴛鴦の契り」
(15)鴛鴦の契り(えんおうのちぎり)→夫婦仲の睦まじいことのたとえ。「鴛」はおしどりの雄、「鴦」はおしどりの雌で、雌雄がいつも寄り添っていることから。[類義語] 比翼連理 (16)鏑は鶉になり、山の芋鰻になる(かぶらはうずらになり、やまのいもうなぎになる)→鏑は鶉になり、山の芋鰻になるとは、あるはずのないことが、時には起こるというたとえ。また、身分の低い者が急に出世することの例え。 (17)命は鴻毛より軽し(いのちはこうもうよりかろし)→命は尊いものだが、正義のためなら捨てても少しも惜しくはないということ。「鴻毛」は鴻の羽毛で、きわめて軽いことのたとえ ※「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」は第1015回の雀に掲載 (18)鴻鵠の志(こうこくのこころざし)→大人物の志。「鴻」は大鳥、「鵠」は白鳥のことで、どちらも大きな鳥。転じて大人物のこと (19)死は或は泰山より重く、或は鴻毛より軽し(しはあるいはたいざんよりおもく、あるいはこうもうよりかろし)→人の命は重んじて大切に守るべき場合と、潔く捨てるべき場合とがあるというたとえ。「泰山」は中国山東省にある山、「鴻毛」はおおとりの羽毛。人の命は、高い山よりも重く見る場合と、おおとりの羽毛よりも軽く見なければならない場合があるという意から。出典 司馬遷「任安に報ずる書」
⑤https://sp.seiga.nicovideo.jp/seiga/#!/im4000759より引用の「鴻鵠の志」
※「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」第1015回の雀に掲載 (20)鴻鵠の志(こうこくのこころざし)→大人物の志。「鴻」は大鳥、「鵠」は白鳥のことで、どちらも大きな鳥。転じて大人物のこと (21)正鵠を射る(せいこくをいる)→物事の要点・急所をつくこと。「正鵠」は「せいこう」とも読み、要点・急所の意 (21)命は鴻毛より軽し(いのちはこうもうよりかろし)→命は尊いものだが、正義のためなら捨てても少しも惜しくはないということ。「鴻毛」は鴻の羽毛で、きわめて軽いことのたとえ ※「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」は第1015回の雀に掲載、「鴻鵠の志」はこの頃(20)に掲載 (22)死は或は泰山より重く、或は鴻毛より軽し(しはあるいはたいざんよりおもく、あるいはこうもうよりかろし)→ 人の命は重んじて大切に守るべき場合と、潔く捨てるべき場合とがあるという例え。「泰山」は中国山東省にある山、「鴻毛」はおおとりの羽毛。人の命は、高い山よりも重く見る場合と、おおとりの羽毛よりも軽く見なければならない場合があるという意から。出典 司馬遷「任安に報ずる書」(23)閑古鳥が鳴く(かんこどりがなく)→人が集まらずものさびしい様子。特に商売などがはやらずさびれていることをいう。「閑古鳥」はかっこうの別名で、その鳴き声がさびしげに聞こえることから。[類義語」 門前雀羅を張る(24)霞に千鳥(かすみにちどり)→ふさわしくないことの例え。また、あり得ないことの例え。霞は春のもの、千鳥は冬のものということから (25)波に千鳥(なみにちどり)→絵になるような取り合わせのよいものの例え。[類義語] 梅に鶯 紅葉に鹿 竹に雀