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第977回 偏食すぎる野鳥って
①https://blog.goo.ne.jp/amoryoryo/c/88bc53496e866c3691955e9cc0fea3ccより引用の変な食事のイラスト
世の中には極端な偏食をする生き物が必ずいて、例えば、アリクイやツチブタなどの哺乳類やツノトカゲなどの爬虫類がアリを主食とする難しい言葉でマーメコファジーというらしいです。アリだけしか食べないということはないでしょうが、アリがいれば食べるということになります。大概のアリを主食とする生き物は、特徴として、細長い舌をもち、アリを舌に粘着させて食べるのです。しかし、アリを主食とする哺乳類や爬虫類、鳥類といますが、ハチを主食するのは鳥類だけです。
②https://note.com/hiho2351/n/nbcd9fe7fe154より引用のアリスイ(体長約17㌢)
鳥類でアリを主食にするとして、第一番目に紹介されるのはこの②の写真のキツツキの仲間のアリスイです。アリスイの漢字表記はそのまんまの「蟻吸」です。写真のようにまたアリを主食とする生き物の共通点のように長く伸びる舌をます持ち、アリを舌にひっつけて捕食します。キツツキたちが普段に滞在する樹木には沢山のアリが生息します。手っ取り早い主食だと思います。またこのアリスイが人気なのは、鳥なのに写真のように爬虫類に擬態します。またジンクスの語源です。
③やはりアリが主食のクマゲラ(体長約46㌢)
アリスイの次に紹介されるのは③の写真のやはりキツツキの仲間のクマゲラです。クマゲラは日本最大のキツツキで、国内では主に北海道に生息している天然記念物の鳥です。クマゲラの漢字表記も「熊啄木鳥」とやはり見たままです。英名もblack woodpecker = 黒いキツツキでぴったりの名前です。アリを捕食量は一日あたり最高千匹でまたその他の昆虫の幼虫のイモ虫や果実も食べます。枯れ木や切り株の内部にいる獲物を捕食します。冬でも雪中の枯れ木のアリを捕食します。
④https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ハチクイより引用のハチクイ(体長約19〜27㌢)
②や③の写真をご覧になってみて、また鳥類の他の哺乳類や爬虫類にもアリを主食とする生き物が多いことがお分かり頂けると思います。しかし、ハチを主食とする生き物は、鳥類しかみあたりません。④の写真はオーストラリアの留鳥のハチクイです。漢字表記は「蜂食」でわかりやすいです。飛翔してハチ等の昆虫を捕食することが和名の由来です。また地上でアリを食べることもあります。ヨーロッパハチクイやミドリハチクイ、ハリオハチクイなど世界中にハチクイはいます。
⑤https://note.com/hiho2351/n/nbcd9fe7fe154より引用のハチクマ(体長約57〜61㌢)
では日本ではどうかと言いますと、⑤の写真のハチクマが唯一のハチを主食とする野鳥です。漢字表記は「蜂熊」「八角鷹」「蜂角鷹」で、ここでは「蜂熊」がぴったりだと思います。アリやハチを主食とする野鳥の名前は実に簡単でわかりやすくなっています。せしてこのハチクマはあろうことに猛禽類です。ハチの攻撃を受けても逃げることなく捕食し、また刺されることもなく、特に頭部に硬質の羽が鱗のように厚く生え、更にその下に羽毛が厚く密生してハチの攻撃を防御します。