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第1316回 さえずるオオルリ
①https://ganref.jp/m/keisuke55/portfolios/photo_detail/1816923より引用のさえずるオオルリ(体長約16㌢)
日本の三鳴鳥の留鳥のウグイスに、夏鳥のコマドリとくれば、残るは①の写真のオオルリとなります。オオルリはヒタキ科の仲間で、大きく分類するとコマドリやツグミ、イソヒヨドリも仲間となります。その中でヒタキに絞って調べてみても、このオオルリ(夏鳥)から、コルリ(夏鳥)、ルリビタキ(夏鳥)、ジョウビタキ(冬鳥)、ノビタキ(冬鳥)、キビタキ(夏鳥)、サメビタキ(夏鳥)、コサメビタキ(夏鳥)、エゾビタキ(旅鳥)の九種からなります。こ中で青いのはオオルリ始め三種が「幸せの鳥」。
②https://www.google.co.jp/amp/s/itohnori2.exblog.jp/amp/23138544/より引用のオオルリのつがい(手前がメス、奥側がオス)
②の写真はオオルリのつがいです。オオルリは夏鳥なので日本で繁殖します。そのために日本に帰ってくると、繁殖相手を探してつがいにならなければなりません。オオルリのディスプレイは、高い木の上で朗らかにさえずります。その繁殖時期は6〜8月が目安になります。雌雄は性的二型で、写真を見れば奥側のオスが派手な出たちをして、メスは地味な色合いをしています。求愛にオスは自分の鮮やかさをアピールする為の派手な色合いで、メスはヒナは勿論自分も守る為の地味さ。
③https://yacho-joho.com/niteiru-yacho-chigai-miwakekata/ooruri-koruri-chigai-miwakekata/より引用の左側がオオルリと右側のコルリ(体長約14㌢)の違い
このオオルリに対して、コルリというやはり、さえずり上手なヒタキの仲間がいます。さすがは三鳴鳥のひとつなので、さえずりは、美しい鳴き声でゆっくりと「ピリーリー、ポィヒーリー、ピールリ、ピールリ、ジィ、ジィ」と鳴きます。またメスもさえずることがあります。これに対してコルリは「チ、チ、チ」と前触れがあり「ピールリ、ピールリ、ピールリ」とさえずりは違いますが、体長の差こそありますが、肉眼ではオオルリが③の写真のように喉元に黒い前掛けしてます。
④https://blog.goo.ne.jp/negi-ooto/e/4eb9656407ab57c819a6f24a9d2d8042より引用のルリビタキの雌雄(左側がオス、右側がメス共に体長約14㌢)
もう一種のキビタキの仲間で、青い身体の色をした④の写真のルリビタキは、やはり夏鳥で性的二型のオスが派手な色合いで、メスは地味な色合いの典型的な野鳥です。少しだけ違うところはご覧のようにメスの尾羽の先にはほんのりと青さが浮かんでいる程度です。オオルリとコルリの判別は身体の青さの色合いが藍色のように濃い青色に対して、ルリビタキのオスの青さは明るい青さです。オオルリが山地や丘陵に生息するのに対し、ルリビタキは森林に単独かつがいで生息する。
⑤https://www.google.co.jp/amp/s/akkyan0220.exblog.jp/amp/29917384/より引用のオオルリの若鳥
オオルリにしろ、コルリやルリビタキにしても、オスたちは自分の身体の色が青いので、非常に目立ちます。またその目立つ色合いがヒタキのオスの自慢で、その色合いと高所でさえずるその鳴き声で、メスはつがいの相手を選択します。しかしもし仮にメスも同じ派手な色合いだと外敵に狙われやすいというデメリットがあります。そのためメスは子育て中に襲われないように地味な色合いで目立ちません。同じようにオスの幼鳥から若鳥になったオオルリも経験積むまで地味な色です。