第992回 スーパーウーマンのミフウズラ
①https://www.crazy-tutorial.com/ja/58134.htmlよりウズラの仲間のイラスト
第391回でウズラのことを語りましたが、ウズラといえば、私は鶏の玉子が並んでるスーパーのショーケースの隅に並んだウズラの玉子しか、知りませんでしたし、鶏と同じく家禽だと思っていました。調べると自然界にも生息し、日本にいるウズラの名前は、本家のウズラとコリンウズラ、今回の主役のミフウズラの三種が生息しています。ウズラの仲間にキジやコジュケイがいます。キジ、コジュケイは留鳥ですが、ウズラは渡鳥で、ミフウズラは南西諸島にしかいない留鳥です。
②ミフウズラ(体長約14㌢)
ミフウズラは古文書にも現れる昔からの日本での野鳥です。漢字表記は「三斑鶉」旧名なるものも持っていて、フナシウズラ「鶕」という別名もあります。体長はスズメより小さく体長約14㌢の小さな野鳥です。その小さなミフウズラは、草原や田畑に生息し、地面とよく似た体色のせいかあまり目立ちません。比較的乾燥した土地を好むと言われています。餌は昆虫や果実などを食べます。厳密に言えば、ミフウズラは分類学的にはツル目だが、形態はキジ目のウズラによく似ています。
③https://note.com/hiho2351/n/n92c936de4b44より引用のウズラ(体長約20㌢)のつがい
③の写真は飼育下のウズラのつがいです。手前がオスで奥側がメス。どの野鳥にも当てはまるべく、オスの体色が濃くて、さらに少しだけ身体が大きいです。またその昔、ウズラは「ピヨピヨピヨ、ピョイピョイピョイ」などその鳴き声を楽しんだといいます。平和でのどかな時代だと思います。ウズラは野生でない限り、卵を産んでも抱卵は致しません。なぜなら、飼育下のウズラは人工孵化で、産まれたものですから、抱卵して孵化させることを知りません。人間の仕業です。
④http://maroleopie.blog118.fc2.com/blog-entry-372.htmlより引用のミフウズラのつがい
日本では南西諸島にしか生息しない貴重な存在のミフウズラは、体長約14㌢の小型でウズラとよく似た体形の鳥であす。全身褐色で、胸や脇に黒い横斑がある。また顔から背中にかけて白く細かい斑紋があり、雌の方が顕著に現れます。草原や田畑に生息し、地面とよく似た体色のせいかあまり目立ちません。比較的乾燥した土地を好み、餌は昆虫や果実などです。繁殖形態は「一妻多夫」で、四〜八月頃に地上に枯れ葉などで巣を作り、雄が抱卵や育雛を行う「イクメン」の野鳥です。
⑤http://indiehistory.cocolog-nifty.com/blog/2016/06/7-a68e.htmlより引用のミフウズラの子育て
ミフウズラは、繁殖期には鳴き声の「ブーゥ、ブーゥ」とメスが鳴きますが、その他の時期にはあまり鳴き声は聞かれません。「一妻多夫」の種として、タマシギやレンカクと同じく、メスは卵を産むだけで、巣を離れて次のオスとつがいを結びます。抱卵から育児までオスがすべて面倒をみます。「一妻多夫」の種はこれだけだと、怠け者かと思われます。しかし、メスは種を守るため、縄張りを作り、その縄張りをメスが守り抜き、子共を増やす『スーパーウーマン』なのです。