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第2214回 仲良しな鳥

①https://buncho-days.com/rearing042より引用のいつも一緒で仲良しな鳥のイラスト

    ①のタイトルイラストは恐らく飼鳥のセキセイインコとブンチョウが、本来なら異種なのですから、こんなイラストのように仲良くはしないものですが、一緒にケージの中で飼われているうちに、飼い主さんも二羽のことを大事に扱い、喧嘩をしたら二羽とも怒られたりしている内に仲良しになったのだと思います。同じ様に室内飼いの犬と猫が仲良しで一緒に寝たり、人間とペットの間にもこのような事があったりします。何もつがいだからとか、親兄弟でなくても仲良しはいます。

②-1.https://blog.goo.ne.jp/o-yamasika/e/c43b6d08e2dfeb8728d4ab92af2352ceより引用の左がイカル(体長約23㌢)と右のシメ(体長約19㌢)

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②-2.https://tyamasemi2.exblog.jp/17932774/より引用の左のイカルと右のコイカル(体長約19㌢)

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   秋先から新春にかけて、秋には小さな木の実がパラパラ実を落とす時や、春先にはこれから草木を芽吹かそうと、新芽が顔を出す頃に、②-1.の写真のイカルと怖い顔をしたシメが共同作業をするかのように二種は合体致します。イカルは夏鳥で、秋には越冬先に出発の準備、そしてイカルは日本での越冬に今まさに到着致しましたかの様に、お腹を空かして合体です。また②-2.の写真はイカルコイカルです。この鳥もシメと同じく冬鳥で、イカルにお疲れ様とバトンタッチしていきます。

③-1.https://yacho-joho.com/niteiru-yacho-chigai-miwakekata/isuka-nakiisuka-chigai-miwakekata/より引用のそれぞれがオスの左がイスカ(体長約17㌢)と右のナキイスカ(体長約15㌢)

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③-2.https://yacho-joho.com/niteiru-yacho-chigai-miwakekata/isuka-nakiisuka-chigai-miwakekata/より引用のそれぞれがメスの左がイスカ(体長約17㌢)と右のナキイスカ(体長約15㌢)

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   ③-1.と③-2.の写真は前項のイカルコイカルシメとは「アトリ」の仲間の雌雄のイスカナキイスカを掲載させて頂いています。二種のイスカの仲間は共に写真をご覧になられて、お判り頂けるように、イスカのクチバシは左右互い違いになっていまして、このクチバシを使って、松やモミなどの針葉樹の種子を啄んでで食べます。孵化して間もないヒナは普通のクチバシですが、1〜2週間経つと先が交差してきます。しかし下のクチバシが右に出るか左に出るかは決まっていません。また、このクチバシから物事が食い違うことを「イスカの嘴(はし)」といいます。またナキイスカは日本では数少ない冬鳥として、本州中部以北に少数が渡来します。イスカの群れに混じることが多い仲間です。何よりもクチバシが同じです。

④-1.https://blog.goo.ne.jp/ikerin77/e/8fba6032fd5a4f9a0ebd845094028989より引用の左のオオバン(体長約39㌢)と右のバン(体長約32㌢)

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④-2.https://yacho-joho.com/niteiru-yacho-chigai-miwakekata/ban-ooban-chigai-miwakekata/#toc4より引用の全体的に比較した左のバンと右のオオバンの違い

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④-3.https://blog.goo.ne.jp/ikerin77/e/8fba6032fd5a4f9a0ebd845094028989より引用の左の半蹼足のバンと弁足のオオバンの趾

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   「白鷺」の仲間のダイサギコサギが一緒にいる写真をあまり鳥のことをご存知でない方がご覧になられましたら、親子と勘違いされるほど、ダイサギが大きくて、小さなコサギが本物の子どものように見えるのです。同じように④-1.のオオバンバンの泳いでいます姿をご覧になられましたら、同じようなことを感じられるのだと思います。このバンオオバンは共に「クイナ」の仲間の野鳥です。共に留鳥や漂鳥として湖沼や河川などの水辺に好んで生息しており、同時に見られることも多い野鳥です。④-2.の写真をご覧になれば、この二種の違いがわかります。二種の頭部を見やりましたら、バンの額板は赤色をしており、オオバンは白色をしています。また、額板の大きさもオオバンの方が少し大きくなっています。また④-3.の二種の趾の違いはもう決定的です。趾に水掻きのないバンの半撲足に対し、オオバンには弁足と呼ばれる水掻きがあります。弁足は普通の水かきの様に指の間にあるものではなく、足の指一本一本から木の葉の様に広がっています。有名な水鳥に別名鳰の名を持つカイツブリがいます。

⑤-1.http://saitama-nature.image.coocan.jp/miwakekata.htmより引用の白いサギのコサギ(体長約61㌢)とチュウサギ(体長約68㌢)、ダイサギ(体長約89㌢)が集まる田んぼ

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⑤-2.https://db3.bird-research.jp/news/202203-no2/より引用のサギ(この場合はアオサギ体長約93㌢)とカワウ(体長約81㌢)の共同コロニー

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   ⑤-1.の写真にはなんと三種の「白鷺」が集合しています。身体が一番大きなお父さん格のダイサギに、隣りは二番目に大きなお兄さん格のチュウサギ、その隣りには末っ子の小さなコサギが勢揃いです。時には小さな従兄弟の冬羽のアマサギも集合致します。「白鷺」の仲間は本能的に「白いもの」に集まるようです。いままで紹介させて頂きました中で一番ハッキリした理由のあります「仲良しな鳥」です。しかし、今度は⑤-2.の写真を見やりますと「鷺(写真ではアオサギ)」とカワウがコロニー(集団繁殖場)を形成しています。カワウとコロニーを形成致しますのは「白鷺」も同様で、先程は白いもの同士が集まると申し上げましたが、黒いカワウにも集まるのかというふうに思ってしまいます。これは「鷺」の狩のひとつに、水辺でカワウの周りに集まり、カワウが潜って魚を追いかける漁を致します時に、カワウから逃げ失せた魚を今度は「鷺」が狩をし、分け前を頂戴するわけです。そんな利害関係から、自分たちも天敵から守ることの出来るお互いのコロニーを形成することによって、より守備が強化されます。

⑥http://naosukesan.jugem.jp/?eid=291#gsc.tab=0より引用のカラの混群の上段左からエナガ(体長約14㌢)、ヒガラ(体長約11㌢)、中段のコゲラ(体長約15㌢)、下段左からシジュウカラ(体長約14㌢)、コガラ(体長約12㌢)

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   ⑥のイラストには、左上段から「カラ」の仲間のエナガヒガラ、中段には「キツツキ」の仲間のコゲラ、左下段からやはり「カラ」の仲間のシジュウカラコガラと二つのグループの五種の仲間が描かれています。シジュウカラに近い仲間のヒガラコガラハシブトガラの黒いベレー帽兄弟。名前はシジュウカラに近いですが、そんなに近くないゴジュウカラ、茶色いちゃんちゃんこをまとったヤマガラエナガも実は「カラ」の仲間です。「カラ」の仲間ではないコゲラ以外でも、やはり小さなメジロなども一緒に行動するのが、餌の乏しい冬場に小さな「カラ」の仲間を中心に小鳥たちが餌を求めて一つになる仲の良さです。

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