第894回 日本の侵略的野鳥
①http://ps3avfunc.blog29.fc2.com/blog-entry-4411.htmlより引用のインベーダーゲームのイラスト
日本の侵略的外来種ワースト100という、指名手配書みたいな法律があり、哺乳類が十種、爬虫類四種、両生類三種、魚類八種、昆虫二十二種、そして鳥類五種となっています。その中で一番有名で、なおかつ身近な外来種といえば、公園や駅前、神社仏閣にいるドバトが、一番古い歴史を持っていると思います。ドバトは日本にやってくる前は「カワラバト」と言う名前でヨーロッパから飼鳥としてやってきて、伝書鳩とかレース鳩で活躍して文明が進み、自然界に放置されました。
②群れるソウシチョウ(体長約15㌢)
今この回で語る中で「カワラバト 」であった時期があまりにも長いドバトは野生の本能である自分で採餌することを忘れてしまった可哀想な歴史を持っています。ですから今も人の集まる場所で人の食べ物を欲しくて、周りをうろつき群がるのです。そして、第892回ウグイスの危機に登場したソウシチョウもそのひとつです。一羽で飼っても、つがいで飼っても、複数羽で飼っても喧嘩もせずに、よく美しい声でさえずります。また見た目もこの鳥は綺麗です。それが時間が経つと…
③ウグイスを危機に追いやったガビチョウ(体長約24㌢)
日本の侵略的外来種の野鳥と検索すると、必ず出て来るその多さの数では、②の写真のソウシチョウが群を抜いています。ソウシチョウはスズメと同じ大きさで、元はインドやスリランカといった昼夜の気温差が大きく、昼間は30°近くになる乾燥地域で、暑さ寒さに強くて、雌雄がとも上手にさえずり、またその見た目も綺麗で、数羽を同じ鳥籠に入れても喧嘩せず、食性は雑食で、昆虫類、果実、種子等を食べ食性は雑食で、昆虫類、果実、種子等を食べ、飼いやすい飼鳥でした。
④朝鮮半島からやって来たカササギ(体長約45㌢)
そんなソウシチョウが人から捨てられた理由は、一羽で飼っても、つがいで飼っても、複数で飼っても、繁殖期にあたる4月〜10月と比較的長い期間に大きな鳴き声でさえずります。その音量で近所迷惑となり、放鳥されて野生化したものです。それがウグイスと同じく藪中に生息する逃亡者は、ウグイスの食べる量より多くの虫を捕食します。それがウグイスの住む環境の生態を脅かしているのです。また③の写真のガビチョウも春先にウグイスの物真似を大きな鳴き声で脅かします。
⑤「チョットコイ」のききなしでお馴染みのコジュケイ(体長約27㌢)も外来種
ガビチョウには色んな種がいて、カオグロガビチョウ、カオジロガビチョウ、ヒゲガビチョウと四種も外来種として生息しています。この「ガビチョウ」とソウシチョウ、ドバトの三種の他には地域が限定されますが、北海道に生息するコウライキジ、南西諸島に生息するヒヨドリの仲間のシロガシラが日本の侵略的外来種の野鳥五種に当たります。ドバトは全国どこにでも、またガビチョウとソウシチョウも北海道以外に生息していますから、全国の野鳥たちに何らかの影響かあります。
⑥https://www.j-cast.com/2019/07/19362183.html?p=allより引用のワカケホンセイインコ(体長約40㌢)
この日本の侵略的外来種の野鳥五種以外にも日本には多くの外来種の野鳥が生息しています。飼鳥だけの目的だけでなく、狩猟と言う勝手な目的で、中国から輸入して山野に放たれた⑤の写真のコジュケイ。狩りから生き延びて生息地しています。「チョットコイ」のききなしは有名です。また最近では、⑥の写真の長い名前のワカケホンセイインコ(別名ツキノワインコ)も東京を始めとする関東で増殖しています。セキセイインコより数倍大きく、性格も荒く噛みつくので捨てられます。