
第1723回 鳥の翼
①https://www.illust-box.jp/s/sozai/134072/より引用の鳥の翼のイラスト
どなたもが、鳥といえば、憧れの飛ぶことが出来るということで、我々人間はもし鳥がいなければ、きっと飛行機なんかも発明されてはいないんじゃあないかと思います。前回では鳥の翼の「羽」と「羽根」の違いの説明と飛ぶために絶対になければならないという羽をご紹介いたしました。鳥が飛ぶためには当然に羽だけの問題ではないことはわかっていますので、最後の項では軽くですが、羽以外の飛ぶための条件めいたものもご紹介した次第です。今回はその「翼」を見ます。
②-1.https://net1010.net/2016/04/id_13184/より引用のスズメの翼

②-2.https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/aicho/1268779064335.htmlより引用のハシブトガラスの翼

私たちの身近な野鳥はスズメを基とするスズメ目という仲間が沢山います。その②-2.の翼のスズメはもとより春先に帰ってくるツバメやヒヨドリ、ムクドリ、ウグイス、メジロ、シジュウカラと小鳥をはじめとして、カラスなんかの中型の野鳥なんかも含まれます。わずか体長約10㌢のミソサザイやキクイタダキから、②-2.の翼の約56㌢のハシブトガラスまでさまざまな野鳥の「初列風切羽」は9枚であることが確認されています。何故この枚数なのかは分かりませんが、一つの区分けです。
③-1.https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/aicho/1268779064764.htmlより引用のキジバトの翼

③-2.http://fieldnow.la.coocan.jp/file/banding/kogera.htmより引用のコゲラの翼

鳥の身体の大きさも翼の大きさに区分けされると申し上げましたが、それではカラスより身体の小さなやはり私たちに身近な鳩はどうなるかです。③-1.の翼はキジバトのものです。これから紹介していきます鳥たちの「初列風切羽」は10枚です。鳩は強力な胸筋をもち、早い飛行速度は時速70㎞にも達します。飛び立ち時の強さがこの枚数かもしれません。③-2.の翼はキツツキの仲間のコゲラです。後はカモ、キジ科、サギなどのペリカンの仲間、カッコウ科、タカ、ハヤブサ科などです。
④-1.https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/aicho/1356831484414.htmlより引用のカイツブリの翼

④-2.https://www.asahi.com/eco/news/OSK201206200048.htmlより引用のコウノトリの翼

鳥の身体や翼の大きさによって「初列風切羽」の枚数は多くなっているのではないことが、今まで調べていくうちになんとなくわかってきました。④-1.の翼はカイツブリです。カイツブリ科の鳥は弁足で歩くのが苦手の他に、身体の割に翼が小さく、水上を羽ばたきながら助走し飛行します。そんなカイツブリには11枚あります。また大型の部類に入る④-2.の翼のコウノトリや集団性の強いフラミンゴ、ダチョウの様に飛べないレアも枚数は11枚あります。飛行が苦手で体長が高い鳥です。
⑤-1.http://nature-sr.com/index.php?Page=11&Item=102より引用のミドリハチドリの翼

⑤-2.https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/web/14/784/?ST=m_columnより引用のワタリアホウドリの翼

前の頃は④の「初列風切羽」が10枚であり、その中には飛べないレアや、飛行が苦手なカイツブリが含まれていました。この頃は「初列風切羽」の次に大切な羽である「次列風切羽」です。⑤-1.のハチドリの枚数は6枚です。皆さんもご存知のようにハチドリはホバリングの代表的な野鳥です。あれだけの羽ばたきには数が多くでは不利だと思います。また⑤-2.の最高枚数が32枚とも40枚とも言われるアホウドリは、海上での飛行時間が長時間あり、上昇気流に乗って飛行するダイナミックソアリングの為に枚数が多い方が都合が良い。
⑥-1.https://www.jtb.co.jp/kaigai_guide/report/NZ/2014/07/sp_kiwi.htmlより引用のキーウィ(体長約30〜50㌢)

⑥-2.https://www.google.co.jp/amp/s/w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/27764.ampより引用のキーウィの翼

⑥-3.http://nature-sr.com/index.php?Page=11&Item=102より引用のダチョウの翼

この頃では再び「初列風切羽」の野鳥に戻ります。⑥-1.の写真はキウイフルーツと瓜二つのキウイです。一見しただけでは何処から翼なのかがわかりません。皆さんもご存知のように飛ぶことは出来ません。このキウイの「初列風切羽」は⑥-2.の翼のように飛べないせいか、枚数は3〜4枚と寂しい限りです。しかし⑥の翼の写真はダチョウのものです。ダチョウは飛ぶことができないので、走る事に特化していて、時速約60〜70kmでます。走行と関係あるのかその枚数は16枚です。