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第2113回 鳥の師弟関係

①https://sekainotori.com/3753.htmlより引用の師弟関係のオナガセアオマイコドリ(体長約10㌢)

   以前の「ダンシングバード」に一項だけオナガセアオマイコドリを紹介致しましたら、もっと知りたいという私の周りの人たちの要望でこの鳥を取り上げてみます。①は師弟関係のオスのオナガセアオマイコドリで、コスタリカ、グアテマラ、ホンジュラス、メキシコ、ニカラグア、エルサルバドルなどの亜熱帯か熱帯の乾燥林や熱帯の湿った低地にある林などに棲息しています。この鳥はさえずりやダンスが上手な鳥としても知られています。性的二型で、メスは日本のメジロの様な薄い緑色をしています。繁殖期にダンスを踊って求愛する事から「舞子鳥」の名がついています。また面白いさえずりで「ドーレー」などと、変わった鳴き声です。若いオスは、①のタイトル写真のように師匠についてまわり、さえずりや踊りを学びます。ダンスの種類も数種類あって、いろいろ披露してメスにアピールするのは師匠で、早くさえずりや踊りを取得しなければ師匠になれません。

②YouTubeより引用のオナガセアオマイコドリの右のメスへの求愛ディスプレイの師弟ダンス

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   ②の写真はYouTubeより引用のオナガセアオマイコドリの右のメスへの求愛ディスプレイの師弟ダンスです。私はパソコン音痴でいつもスマホから投稿していますので、GIFなら貼り付けることが出来ますが、動画は無理なのです。習性が面白く、求愛場に複数のこの鳥が集まり、お気に入りの横枝で、上下に何度も飛んで踊ります。徒弟制度により、師匠がメスのハートを射止めます。弟子も師匠に「昇進」する日を夢見て頑張ります。

③-1.http://www.kotaro269.com/articles/59871.htmlより引用の行列までして師匠に求愛ダンスを覚えるために、付き合うオスのオナガセアオマイコドリ

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③-2.より引用のエンビセアオマイコドリ(体長約15㌢)

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    ③-1.の写真は求愛ディスプレイのダンスを師匠が、気に入った弟子を伴って今まさに、求愛ダンスを踊っているのをじっと目を凝らして待っているのは、次に続けとばかりに師匠のダンスの技を取得しようと弟子の候補が複数、行儀よく成り行きを見守っているところです。求愛される側のメスは師匠と弟子の息のあった姿が好きなようです。この師弟関係で求愛する鳥は、③-2.の写真の同じマイコドリの仲間のエンビセアオマイコドリも同じ様に師弟関係を持ちますが、こちらは五羽くらいのオスが集まり、師匠だけが求愛します。

④https://karapaia.com/archives/52258886.htmlより引用の左がオオカタカケフウチョウ(黒くて大きく翼を広げているのがオス体長約26㌢、メス体長約25㌢)で右がフォーゲルコップカタカケフウチョウ(前者と同様)

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   今まではカタカケフウチョウという求愛ダンスが応援団長みたいはパフォーマンスをする鳥で、オスは首の後ろに求愛行動に使う大きな飾り羽を持ち、この部分の羽毛には小さなとげがついていて、通常の黒い羽毛と比べて多くの光が吸収されます。その理由は求愛行動の際に隣り合う青色の羽をより鮮やかに見せるための努力のようなことをする「カタカケフウチョウ」は実は④の写真の様に一種と思われたのが二種もいたのです。左が今ではオオカタカケフウチョウと呼ばれ、右がフォーゲルコップカタカケフウチョウと呼びます。

⑤-1.https://www.pinterest.jp/pin/19703317101667720/より引用のオオカタカケフウチョウ

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⑤-2.https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/042000180/?ST=m_m_bird2018より引用のオスのフォーゲルコップカタカケフウチョウ

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   再度の確認の意味で、これまでカタカケフウチョウと呼ばれていましたのは⑤-1.の写真のオオカタカケフウチョウで、ニューギニア島内の中央部の山に分布しています。対します⑤-2.の写真のフォーゲルコップカタカケフウチョウはニューギニア島の西部フォーゲルコップ半島とワンダメン半島の山に分布しています。よく似てはいますが、先ずは第一に、二枚の写真に写る広げた翼の形が明らかに違います。二番目には求愛のダンスも、三番目には鳴き声も違います。四番目はメスは見た目も違います。やはり別種の二種が存在します。

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