第787回 野鳥の季語 ⑴
①http://kigosai.sub.jp/27701-2より「季語」の区分
野鳥の歴史は大昔にまでさかのぼり、色んな文献にも「鳥」は登場します。短歌、俳句、和歌、川柳、枕詞なんかにも登場しています。それほど「鳥」は人との生活に深く関わっていたんだと思います。その俳句なんかで使われる、季節感を出すための「鳥」の季語を集めてみました。
☆ 春の季語
②春の鳥ウグイス(オス体長約16㌢、メス体長約14㌢)
春といえば、沢山の野鳥が登場すると思いきや、四季の中では一番季語が少ない季節です。 ⑴鳥名 (あ行) 1.岩燕(イワツバメ) 2.鶯(ウグイス)→別名:春告鳥、人来鳥、匂鳥、百千鳥 3.鷽(ウソ) (か行) 4.雉(キジ)→奈良時代きぎし、平安時代以降きぎす (た行) 5.燕(ツバメ) (は行) 6.雲雀(ヒバリ) 7.頬白(ホオジロ) (ま行) 8.松毟鳥(マツムシリ)→キクイタダキ(菊戴だと秋) (や行) 9.山鳥(ヤマドリ)
③https://www.google.co.jp/amp/s/pastel24c.exblog.jp/amp/28215228/より引用の「揚雲雀」
⑵鳥の動作 1.揚雲雀(アゲヒバリ)→空高く舞い上がってさえずるヒバリ 2.朝鷹狩→朝の鷹狩 3.鶯合せ→飼っているウグイスを持ち寄り、さえずりの優劣を競う。4.歌読み鳥→ウグイスの別名 5.落雲雀→空高くから舞い降りるヒバリ 6.帰る雁 雁風呂→雁が北に帰った後、浜辺に落ちた木を拾い集めて、雁の供養のために風呂を焚く風習。7.黄雀→クチバシが黄色い幼鳥。8.鶏合せ→鶏を戦わせる(三月三日の行事) 9.小鳥帰る→渡りを行う小鳥が、晩春に北に帰る。10.小鳥引く→『引く』は『退く』と同じ。冬鳥が北に帰る。11.さえずり 初音→野鳥が恋の季節に相手を見つけるための鳴き声 ウグイスが春に初めて鳴く声。12.鳥曇り→
雁や鴨などの冬鳥が北に帰る頃の曇りがちの空。13.干潟→春の一風景。
☆ 夏の季語
④夏の鳥ツバメ(体長約17㌢)
⑴鳥名 (あ行) 1.青鷺(アオサギ ) 2.蒿雀(アオジ)=3.青鵐(アオシトド) 4.赤翡翠(アカショウビン) 5.赤腹(アカハラ) 6.葦五位(アシゴイ)=ヨシゴイ 7.葦雀(アシスズメ)=オオヨシキリ 8.雨燕(アマツバメ) 9.斑鳩(イカル) 10.妹背鳥(イモセドリ)=ホトトギス 11.岩雲雀(イワヒバリ) 12.鵜(「ウ」) 13.海猫(ウミネコ) 14.柄長(エナガ) 15.大番(オオバン) 16.大水凪鳥(オオミズナギドリ) 17.大瑠璃(オオルリ) (か行) 18.郭公(カッコウ) 19.鹿の子翡翠(カノコセミ)=ヤマセミ 20.閑古鳥(カッコウ) 21.黄雲雀(キヒバリ)=ビンズイ 22.黄鶲(キビタキ) 23.水鶏(クイナ)=主にヒクイナ 24.黒鶫(クロツグミ) 25.計里(ケリ) 26.小鴨(コガモ) 27.駒鳥(コマドリ) 28.猫鳥(ゴメ)=主にウミネコ 29.小瑠璃(コルリ) (さ行) 30.三光鳥(サンコウチョウ)
⑤夏の鳥ホトトギス(体長約28㌢)
(さ行) 31.仙台虫喰(センダイムシクイ) (た行) 32.岳鴉(タケガラス)=ホシガラス 32.筒鳥(ツツドリ) 33.杜鵑(トケン)=ホトトギス 34.虎鶫(トラツグミ)=35.鵼(ヌエ) (な行) 35.野鵐(ノジコ) (は行) 36.鷭(バン) 37.日雀(ヒガラ) 38.緋水鶏(ヒクイナ) 39.仏法僧(ブッポウソウ) 39.頬赤(ホオアカ) 40.不如帰(ホトトギス) (ま行) 41.眉白(マミジロ) 42.水凪鳥(ミズナギドリ) 43.溝五位(ミゾゴイ) 44.目白(メジロ) 45.眼細虫喰(メボソムシクイ) (や行) 46.山雀(ヤマガラ) 47.山魚狗(ヤマセミ) 48.山杜鵑(ヤマホトトギス)=ホトトギス 49.葦切(ヨシキリ)=主にオオヨシキリ 50.葦五位(ヨシゴイ) 51.夜鷹(ヨタカ) (ら行) 52.雷鳥(ライチョウ) 53.瑠璃(ルリ)→オオルリ、コルリ(特にオオルリ) 54.瑠璃鶲(ルリビタキ)
☆ 動作による夏の季語
⑥http://www.gifukankou.com/spot/ukai_nagaragawa/より引用の長良川の鵜飼
⑵動作 1.鵜飼(ウミウ) 2.鳰(カイツブリ)の浮き巣