第810回 野鳥とはなんぞや
①https://www.sozailab.jp/sozai/detail/3706/より引用の野鳥の代表的なスズメのイラスト
『野鳥』という鳥はどんな鳥と尋ねる人もいませんが、もし『野鳥』の区別はと尋ねられたら、飼鳥や家禽でない鳥と答えますか?Wikipediaによりますと『野鳥(やちょう)とは、家禽やペットなどの人に飼われるものを除いた鳥の総称。「野生の鳥」の意味で、野山に棲む鳥はもちろん、水鳥や海鳥も含まれる。身近すぎてあまり意識しにくいが、スズメやカラスなどの鳥も飼育下にないという意味では野鳥に入る』とあり、①のスズメやハシブトガラスは身近すぎるからでしょう。
②https://ja.m.wikipedia.org/wiki/中西悟堂より引用の「野鳥」という名前の生みの親の中西悟堂
Wikipediaの説明の中で、野鳥とは『「野生の鳥」の意味』とありますが、昔は『野鳥』という単語が存在しなかったから、ただ単に『鳥』とかで表されていたんだと思います。また『野鳥』という名前の誕生のことはやはりWikipediaでは『"Wild Bird"に対応する語として、中西悟堂が「野鳥」の言葉を造語した。』と解説してあります。この②の写真の人物が中西悟堂です。では一体この人物はどんな人物で、またこの人物が『野鳥』と名付けて現在に至っているのでしょうか?
③https://m.facebook.com/pg/osj2016/posts/より引用の日本鳥学会の案内
いま現在、私たち野鳥好きに色んな情報を発してくれている大きな団体は一つが「日本鳥学会」で、1912年(明治45年)発足し、発起人は東京帝国大学動物学教室の飯島魁教授で、現在の会員数約1,200名。この分野でのほぼ国内唯一の学会です。Wikipediaでは『野生の鳥類の研究は、在野の研究家にも重みがあり、敬意が払われることが、他の分野の学会と異なる特長である』としています。そしてもうひとつの団体は公益財団法人日本野鳥の会で、いつも写真を拝借しています。
④https://www.birdshop.jp/fs/wildbird/gd1961より引用の日本野鳥の会の販売ショップ
最近では幅広く行動している「日本野鳥の会」の設立者は実はこの中西悟堂で、また「野生の鳥」で、"Wild Bird"としか形容の仕方がなかったのを、対応する語として、中西悟堂が「野鳥」の言葉を造語しました。Wikipediaによると『日本の野鳥研究家で歌人・詩人。文化功労者。天台宗僧侶。日本野鳥の会の創立者。本名は富嗣、悟堂は法名。(中略)「野の鳥は野に」を標語に自然環境の中で鳥を愛で、保護する運動を起こした。「野鳥」や「探鳥」は悟堂の造語』とあります。
⑤http://zukan-move.kodansha.co.jp/column_list/birds/4.htmlより引用の渡鳥
その『野鳥』でもWikipediaに『日本鳥学会の鳥類目録では「自然分布種」と「外来種」を分けて掲載しています。一方、中西悟堂が創立した日本野鳥の会の「フィールドガイド日本の野鳥」では「野生状態で記録された鳥」を掲載しているが掲載対象は「自然分布種」であり、外来種などの「野生化した飼鳥」(ドバト等)は、それとは別に扱っています。このように「野鳥」の定義は定まっていません。つまり野山で観察されても、それは(狭義の)「野鳥」(つまり在来種)とは限らない』と