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第1385回 冬支度の野鳥(貯食)

①https://blog.goo.ne.jp/nishimituru/e/9e1b1ada54c50274bb7a9495fe04eed7より引用の貯食されたドングリ

   貯食行動とは、動物行動学において動物が餌を隠すとか、貯蔵する行動です。餌が足りなくなる冬の前に行われることも多いが、熟成させるために行われることもあります。ハムスターやリスなどのネズミの仲間や、カラスやキツツキなどの鳥類に見られますが、ジャガーが獲物を横取りされないよう木に吊るしたり、犬猫等が土に隠したりするなど他の動物でも見られます。貯蔵する方法は二種類あり、⑴  一か所に大量にため込む大量貯蔵型、⑵  細かく分散させる分散型があります。

②https://amanaimages.com/info/infoRM.aspx?SearchKey=32218001589より引用のこんなに沢山のミミズを咥えても貯食出来ませんヤイロチョウ(体長約18㌢)

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   ②の写真はヤイロチョウがクチバシにいっぱいのミミズを咥えています。これは繁殖期に子育てをするための行為で、早くヒナを育てて、やがて若鳥とし、越冬先に連れて行かないといけないからです。こういうのは『貯食』とは言いません。『貯食』とは、餌が乏しくなる冬に向かって、その餌を確保して、何処かに蓄える事を言います。よく、テレビなんかの映像で、秋の森でリスが口いっぱいにドングリを溜め込んでいるのが映し出されます。これもリスの貯食行動なのです。

③https://torimiru.blog.jp/archives/4653471.htmlより引用のヤマガラ(体長約14㌢)のエゴの実貯食行動

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   鳥類も貯食をすることで有名です。その中でも③のヤマガラは貯食することで有名な方です。ヤマガラは皆んながあまり食べないエゴの実を、好物として食します。エゴの実にはサポニンという石鹸の材料となる成分が含まれていて、いわゆる毒というエゴの実をヤマガラはクチバシで硬い殻を砕いて、中の種子だけを食べるので、毒は食べないのです。そのエゴの実を幹の割れ目や朽木、土の中などに埋め込んで貯食します。また冬の備えだけでなく、子育や非常食のための貯食です。

④http://shumishan.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/post-0ec7.htmlより引用のドングリを貯食するカケス

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   この④の写真はドングリが好きな別名「カシドリ」のカケスです。別名を読んで字の如くドングリが好きで、その中でも樫の実が大好きだからです。食性は雑食で昆虫類が主食ですが、冬には昆虫がおらず、ドングリが主食となり、貯食は大変重要な作業と言えます。カケスはのどの袋に食物を貯めることができます。秋に喉を膨らませてドングリを運ぶカケスを目にしたら、それは冬に備えてドングリを落ち葉の下などに隠す、貯食行動です。また色んなところに貯食する分散型です。

⑤https://note.com/hiho2351/n/n68e3563b7ce9/editより引用の貯食?モズ(体長約20㌢)の速贄

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   モズの「速贄」は学術的にはまだまだ謎が多いとされていますが、この行動はやはり冬前の10〜11月に多いです。モズは「鷹になれなかったスズメ」と揶揄されますが、れっきとした肉食の野鳥です。昆虫や小さな爬虫類、カエルなどの両生類はやはり冬になると姿を消します。その冬の時期に秋先に捕獲した獲物を速贄にすると考えてもおかしくはないと思います。ただ余りにも目立つ場所が多く、他の鳥に食べられたりするのも確かです。また「縄張り」他の鳥に「見せつけ」かも。

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