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第995回 都会の謎の鳥

①https://jp.123rf.com/photo_53006344_白い背景の上の鳥のシルエット-23-の-1-のセットします%E3%80%82ベクトル図.htmlより引用の謎の都会の鳥のシルエット

   先日の9月26日日曜日NHK総合(日)夜7時30分~「ダーウィンが来た!」の放送中の番組の告知で、近日中に都会進出を進めています「イソヒヨドリ」の特集を放送するとしました。昨年2020年3月26日日曜日の放送で『今、全国各地で「謎の青い鳥」の目撃情報が相次いでいます』として、この時も都会のコンクリートジャングルに本来は海辺で暮らす鳥が、何故か全国の内陸の都市に分布を広げています。なぜ、海辺で生活していた鳥が環境の全く違う都会に進出したのでしょう。

②-1.http://natureland-nose.com/bird/news_bird/4102/より引用の磯辺のイソヒヨドリ(写真はオス、体長約23㌢)

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②-2.https://www.birdfan.net/pg/kind/ord17/fam1711/spe171118/より引用の高山のイソヒヨドリ

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   ②-1.の写真は当たり前ですが、磯辺に生息している野鳥なので、イソヒヨドリです。と当たり前の紹介の仕方です。いま「ダーウィンか来た」で近日中に放送するとしていますのは、何故海辺の野鳥であるイソヒヨドリが全く環境の違う都会進出を行っているのかと思います。その番組でも紹介されると思いますが、実はイソヒヨドリは日本に来る前には②-2.高山に生息している野鳥なんです。アフリカからユーラシア大陸、インドネシア、ニューギニアまで広く分布していたのです。

③http://opipo.blog.fc2.com/blog-entry-139.html?spより引用のイソヒヨドリ一家(右がメス)

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   ③の写真が示しますように、この岩場の穴蔵がイソヒヨドリの営巣になっています。この岩場の営巣をご覧になられて、生息地が高山か磯辺なのか多分周りの景色を見ないことにはわからないと思います。また食性は雑食で、地上で餌を探し、肉食甲殻類や昆虫類、トカゲなど、いろいろな小動物を捕食します。カラスなどと同じく人の食べ残しも食べるため、スズメすら存在しない小笠原諸島においては、人家の周囲でイソヒヨドリがゴミ捨て場漁りなどをしている光景も見られます。

④-1.http://had0.big.ous.ac.jp/plantsdic/other/animalia/bird/isohiyodori/isohiyodori.htmより引用のビルの避雷針に止まっているイソヒヨドリ

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④https://www.birdfan.net/2021/04/09/82015/より引用のビルにたたずむメスのイソヒヨドリ

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   私にとって、初めてこのイソヒヨドリを見たのは、息子が小学校三年生の時と記憶していますので、今から15年前ということになります。もっと以前に街中に現れていたかもしれませんが、今のように数は多くなく、④-1.のように高いところに青色の鳥がいて、何やら「ヒヨピーチョイチーツツピ」と大きな澄んだ鳴き声が高所から響いてきたのです。その青い鳥と同じく、④-2.の茶色っぽい鳥がさえずっていました。後でわかったのですが、イソヒヨドリは雌雄ともにさえずるのです。

⑤http://site.garapon.tv/social_gtvid_view?gtvid=1SJP7FE01499596200より引用の「ダーウィンが来た」のオープニング画像

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   高山の鳥であったり、日本では海辺に住まう鳥であったイソヒヨドリは現在ではビル街の都会に進出中です。この鳥の環境変化はないのかと考えてみれば、③の営巣が示していますように、高山の岩場も、海辺の磯も、都会のコンクリートジャングルもみんなイソヒヨドリには営巣に適した「岩場」なんです。今年初めて我がマンションの当階に営巣し、子育てを見せてくれたイソヒヨドリ。カラス同様に動物食よりの雑食が都会にもマッチします。さあダーウィンの企画に期待する事大。

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