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第805回 ハシボソガラス(14回目)はスマート

①https://kotori-pastry.com/karasu-miwakekata/735/より引用のイラストはおそらく左がハシボソガラス(体長約50)で右がハシブトガラス(体長約56㌢)

   ちょっと前までは「カラス」と言えば、②の写真のハシボソガラスハシブトガラスの二種を示していたのに、最近では「カラス」と言えばハシブトガラスと記述されている文献をよく目にするようになりました。それだけハシブトガラスハシボソガラスの二種の見分け方が周知の事実になったのだろうと思います。二種の違いはまずは名前にある通り、ハシボソ(嘴細)かハシブト(嘴太)かクチバシの形状と泣き声は「カァ、カァ」がハシブト、「ガァ、ガァ」がハシボソです。

②https://chichibunoko-bh.spec.ed.jp/部活動-1/愛鳥部/校内野鳥観察/ハシブトガラスわかってより引用の胡桃を車にひかせる準備をしているハシボソガラス

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   ハシボソガラスハシブトガラス同様に頭が良いことで知られています。「カラス」の仲間はすべてにおいて知能が高いです。この②の写真はハシボソガラスが、硬い殻の胡桃の中にある実を食べたくて、車道の車が通る確率の多いところに胡桃を置いて、走ってくる車に轢かせようとしています。一種の車にと言う道具を使って、採餌する一例だと思います。ハシボソガラスは硬い殻などに包まれたものが好きで、巻貝等はその硬さに応じて高さを調整し、その位置から落下させます。

ハシボソガラスのつがい(手前がメス、奥がオス、体長約50㌢)

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   英名の"Carrion Crow"は「死肉を食うカラス」を意味しますが、実際は植物質を好みます。昔から「権兵衛が種撒きゃカラスがほじくる」の烏で、いつもは街中にはいませんし、ハシブトガラスのようにゴミを漁ったりもしないのです。しかし、河川や海岸のエビや節足動物、小魚なんかを採餌することはあります。普通の生活は私の身近では、田園風景の田畑にいて、鳩やスズメのように何かほじくって、種子なんかを食べています。それが原因かもしれませんが、スマートです。

④https://note.com/hiho2351/n/n4381382fd517より引用のハシボソガラスの営巣

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   ハシボソガラスはもともと「山烏」とも呼ばれて、何かの拍子に街中に出てきて「ガァ、ガァ」と濁った鳴き声を発すると『不吉の前兆』とか『死人が出る』とか騒がれてました。しかし、野口雨情作詞の「七つの子」は全国的にも有名で、④のような写真の光景が近くの山肌のハシボソガラスの巣にはあったんだと思います。実際には七羽のヒナは生まれませんが、人間でいうは七歳くらいの可愛いヒナの元に、夕方まで餌を探していた親鳥が、美味しい餌を持って帰ったのです。

⑤https://carasblog.net/whatkindofbird.phpよりハシボソガラスのつがいの喧嘩

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   ⑤の写真のハシボソガラスのつがいの喧嘩は珍しいということです。ハシブトガラスの性格はどう猛で、初夏の繁殖期に、近づいてきた人間を襲うのもハシブトガラスの方です。この行為は自分の巣の近くに外敵がやってきたということでカラスにとってみれば当然の行為なのですが、ハシボソガラスの方はそこまでの行動には出ないようです。そんな温厚なハシボソガラスのオスが何があったかつがいのメスを蹴飛ばしています。しかし、繁殖期が過ぎれば、上下関係が現れます。

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