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第1732回 鳥を捕食する魚

①https://style.nikkei.com/article/DGXMZO45411730Z20C19A5000000?page=2より引用のイタチザメ(体長約226〜350㌢)がアホウドリ(体長約91.5㌢)の幼鳥を襲う

   前回では「弱肉強食」の原理に於いて普段なら鳥の多くが、植物食と比べてみても、高カロリーなタンパク質を含んでいる昆虫や芋虫、節足動物、蜘蛛なんかを寒い冬が来る前に、繁殖期の子育ての成長育成や、冬越しのエネルギー確保するという前提で、鳥が昆虫を食べる構図が当たり前とされているましたが、時には身体の大きなカマキリの大鎌や、蜘蛛の糸を使った捕獲網のジョロウグモの毒牙で、自分達より小さなハチドリやキクイタダキなどを捕獲します。今夏は魚の出番です。

②http://news.rabbitalk.com/archives/tori-taberu-sakana-shunkan-gazou.htmlより引用のアオサギ(体長約93㌢)がコイ(体長約40〜80㌢)を捕獲

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    ②の写真はアオサギがコイを捕獲して、今まさに飲み込もうとしています。サギの仲間に関わらずよく一緒にいる所を見受けるカワウなんかは、先は水面から魚を狩しますが、ウは水中に潜って狩をします。サギはそのウが追い詰めた魚のおこぼれを頂戴するのです。それよりもっと身体の小さなカワセミヤマセミなんかも宙から水中へダイブして魚介類を捕獲します。また猛禽類では珍しくミサゴが別名「魚鷹」よろしくやはりカワセミ同様に宙でホバリングして、水中の魚を捕獲してもといた木の枝まで運んで、採餌するのです。

③https://www.mantiscentipede.work/movie/bird-eaterより引用のロウニンアジ(体長約180㌢)が海鳥を捕獲

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   ①の冒頭の写真は映画の「ジョーズ」さながら、巨大サメがお腹が空いたとばかりに、海面をダイナミックソアリング飛行するアホウドリを一飲みにしそうな気配です。人喰いザメとか言われていますので『鮫』も魚の部類なのに、何故か人は『鮫』は鮫と思ってしまう用です。しかし、この③の写真はロウニンアジと言われる、私たちの食卓に並ぶお造りやアジフライの『鯵』の仲間が海鳥を丸飲みにするから、普段は食べられる側の魚が捕食する方の鳥を食べる逆転現象となります。

④http://blackrhino.blog.fc2.com/blog-entry-522.htmlより引用のタイガーフィッシュ(体長約150㌢)

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   海水魚ではロウニンアジという、インド太平洋の熱帯、亜熱帯海域に分布する大型肉食魚ですが、淡水魚には一見して、これは獰猛な肉食魚であることがわかる鳥をも捕食する魚がこの④の写真のタイガーフィッシュことムベンガで、アフリカのコンゴ川水系に生息します。この獰猛な肉食魚は人さえも襲うといいますから、鳥を捕食するなんてことは朝飯前のことだと思います。空を飛ぶ鳥が上から魚を狙う訳ではなく、その逆で、かなり狙いを定めて一瞬で仕留めなければいけません。

⑤-1.https://www.hatotaisaku.jp/stuff/4654/より引用のドバト(体長約33㌢)を捕食するヨーロッパオオナマズ(体長約130〜200㌢)

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⑤-2.https://tsurihack.com/2015より引用のヨーロッパオオナマズ

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   同じく淡水魚ではナマズを忘れてはなりません。日本の琵琶湖や淀川水系にはビワコオオナマズがいて、体長約120㌢にもなるようです。そんなビワコオオナマズを横目に⑤の写真のヨーロッパオオナマズは最大で長さは400㌢、体重は394㌕にも達し、オオチョウザメやメコンオオナマズ等と並び世界最大の淡水魚に数えられています。中央、南、西ヨーロッパやバルト海、カスピ海近辺で広く見られる大きなナマズです。このナマズこそ雑食で口に入る食べられる物は全て採餌します。


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