![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/88939574/rectangle_large_type_2_e0210b7a66fc967db076d12f10537194.jpeg?width=1200)
第2245回 まだいる異端児ハチクマ
①https://ganref.jp/m/yuyu-syashin/portfolios/photo_detail/3242504より引用のハチに刺されているようにも見えるハチクマ(体長約57〜61㌢)
この世の中には、魚を主食として、ホバリングで水中の獲物に標的に定めますと、一気にダイブして、一瞬ながら水中に潜って獲物を捕獲します猛禽類のタカなんて、ミサゴしかいません。またタカの仲間では大きな身体で、クマタカに続く大きさのトビは、ほかのタカは当たり前のように狩を致しますが、狩をせずに屍肉を主食とします。それゆえにカラスと食域が同じで、しょっちゅう争いが絶えません。今回は①の写真を鳥のことを詳しくない方がご覧になりましたら、タカと言えども、スズメバチにこんなに攻撃されましたら、可哀想に死んでしまうのではないかと、思われる方も多いと思います。しかしこのタカの仲間は、スズメバチやアシナガバチを主食のハチクマです。
②http://uralowl.my.coocan.jp/nature/birds/lst/arisui.htmlより引用のアリが主食のアリスイ(体長約17㌢)
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/88939621/picture_pc_c1c40b281ce990c875f7de2edba7d038.jpeg)
魚を主食とするミサゴも、屍肉食のトビも異端児だとされましたのに、ハチを主食にするタカまでいました。確かにタカの仲間も鳥ですけども、猛禽類の条件として求められるものの、二大要素は鋭い鉤状のクチバシと鉤爪を持っていて、肉食であるということです。これを満たせば、体長約27㌢で、ちょうどヒヨドリの大きさのツミも堂々とタカの仲間入りをしています。また昆虫しか食べない鳥としましては、②の写真のキツツキの仲間のアリスイがその名前の通りに「アリを吸い取る鳥」して有名です。しかしキツツキの仲間なのに、木の幹に垂直に止まることや、木の幹を突いて、虫をたべたり、巣穴を掘らない異端児です。
③https://www.birdfan.net/2013/10/18/24642/より引用の飛翔するハチクマ
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/88939650/picture_pc_d636fd83c2162ba12a191f6ed0ec6780.jpeg)
③の写真は飛翔致しますハチクマです。こうやって下から眺めています容姿をみますと、タカの様子になんら変わったものはないと思います。日本では初夏に夏鳥として渡来し、九州以北の各地で繁殖します渡鳥です。また渡りの経路は春の渡りと秋の渡りが違う経路を辿りますのはハチクマの特徴だと思います。また、毎年同じ縄張りに戻ってきて育雛をし、巣も毎年繰り返し再利用するため、年々新たに付け加えられる木の枝によってかなりの大きさとなります。タカの性的な特徴でありますメスの方がオスよりも大きいのはこのタカもそうです。異端児なのはこの大きな身体の割に主食がハチであり、スズメバチの仲間が大好物。
④https://www.birdfan.net/2020/09/04/80079/より引用の飛翔するクマタカ(体長約72〜80㌢)
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/88939654/picture_pc_41a6e9db953cd08869299ec6454b49c8.jpeg)
ハチクマの和名は同じ猛禽類の④の写真のクマタカに似た容姿で、ハチを主食とする性質を持つことに由来します。③のハチクマの写真と④のクマタカの写真を合わせて、比べてみたしても、首の長さの違いくらいかなとも思います。そのクマタカの漢字表記は「角鷹」「熊鷹」「鵰」ですんなりいきますのは「熊鷹」です。名前の由来は和名は大型の鷹を意味する説、力強さを熊に例えたとする説があり、漢字名は冠羽が角のように見えることに由来します。日本には留鳥として、森林に生息し、飛翔の際にあまり羽ばたかず、大きく幅広い翼を生かして風を捕らえ旋回するソアリング飛行をすることもあります。基本的には樹上で獲物が通りかかるのを待ち襲いかかります。大型で攻撃性が強い為、かつて東北地方では飼いならして鷹狩りに用いられているくらいの猛禽類です。
⑤-1.https://www.birdfan.net/2019/07/26/72398/より引用の鎧のような羽毛に包まれ、蜂に刺されてと平気なハチクマ
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/88939667/picture_pc_ae84cfa7cdfd0fe2cca6bfed95d1918c.jpeg)
⑤-2.http://seibutsu.blog.jp/より引用の蜂の巣ごと運びだすハチクマ
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/88939678/picture_pc_303d7fdb286cbbc36f2a30135fef6490.jpeg)
ハチクマは他の猛禽類と異なり、 スズメバチや アシナガバチなどのハチを好んで食べます。蜂の針を物ともせず、巣を破壊しながら、中にいる幼虫や蛹を啄むという面白い生態を持っています。ハチクマに巣を襲われた蜂ももちろん応戦はするようですが、最終的には巣を諦めてしまいます。どうやら、⑤-1.の写真のように、ハチクマには固い鎧のような羽毛が鱗状に生えており、蜂の針が通らないため殆ど蜂に刺されることはないようです。蜂がハチクマに襲撃されて巣を諦める理由には、蜂が嫌がる臭いやフェロモンを出しているなど様々な説がありますが、詳しいこと解らないです。⑤-2.の写真はハチクマが蜂の巣を咥えて、飛び去ろうとしています。この鳥は蜂だけでなく、幼虫や蝋、蜂蜜までおも食します。この習性を利用し、養蜂場では秋口に蜜蜂をスズメバチが襲ってくる時の、用心棒としている所もある様です。