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第1489回 ツグミの仲間のさえずり
①https://www.google.co.jp/amp/s/bsoza.com/0508_b01/%3famp=1より引用のイソヒヨドリ(オス)のイラスト
①のイラストはイソヒヨドリです。私の住まう町中で、一番身近な野鳥のひとつにこの鳥がいます。初めてこのイソヒヨドリに出会ったのが、十数年前の夏近くと記憶しています。目撃したのが、当時住んでいたマンションから、最寄りの駅に向かう道すがらの小さなマンションの三階の空き部屋のベランダでした。その天吊りエアコン室外機と天板の隙間に巣があり、そこからオスが飛び立ち、向かいの工場の緑十字掲揚塔の天辺に止まり、意気揚々、高らかにさえずっていました。
☆ 留鳥のツグミの仲間
②-1.https://greensnap.jp/post/9322974より引用のイソヒヨドリの雌雄(左がオス、右がメス、共に体長約25㌢)
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②-2.http://bird-muromi.sakura.ne.jp/zukan/suzume/toratsugumi/toratsugumi.htmlより引用の雌雄同色のトラツグミ(体長約30㌢)
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②-1.の写真が留鳥で、雌雄揃ってさえずるイソヒヨドリです。ヒヨドリと名前がついているのに、ヒヨドリの仲間ではありません。この頃でのテーマであるイソヒヨドリはツグミやヒタキの仲間です。この鳥たちの特徴はさえずりが上手ということです。この仲間には三鳴鳥のオオルリがいます。また、同じく留鳥でのツグミの仲間では一番身体な大きな雌雄同色の②-2.の写真のトラツグミです。この鳥は夜行性の性質が強くて、その鳴き声が「ヒョー、ヒョー」と悲しげに鳴きます。
☆夏鳥のツグミの仲間
③-1.https://blog.goo.ne.jp/tulipculb1945/e/7c1dcc1b2668ef92ce8457aeff27f15cより引用のマミジロの雌雄(左がオス、右がメス、共に体長約23.5㌢)
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③-2.https://pepy.xsrv.jp/24512より引用のオスのクロツグミ(体長約22㌢)
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③-3.https://okaelin.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/415-4b7e.htmlより引用のメスのクロツグミ(体長約22㌢)
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③-4.https://yacho-joho.com/akahara-osusume-tanchochi/より引用の雌雄同色のアカハラ(体長約24㌢)
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ツグミの仲間には、渡鳥の仲間もいます。その中でも夏鳥として、日本で繁殖期を迎え、さえずります。③-1.の写真のマミジロは「キョロン、チリリ」と印象的なさえずりです。オスには眉の部分によく目立つ白い線があり、名前の由来です。③-2.,-3.のクロツグミのオスのさえずりは複雑で様々な鳥の声を自分の歌に取り入れることもよくします。③-4.のアカハラの古名はチャジナイで、さえずりはユニークな鳴き方で「キャラン、ギャラン、チリリ」と震えるような声で鳴きます。
☆ 旅鳥のツグミの仲間
④https://blog.goo.ne.jp/tulipculb1945/e/7c1dcc1b2668ef92ce8457aeff27f15cより引用のマミチャジナイの雌雄(左がメス、右がオス、共に体長約21.5㌢)
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ツグミの仲間でありますが、この④の写真のマミチャジナイは、この種だけが旅鳥として日本にやって来ます。ツグミの仲間の名前では、マミジロとアカハラの別名がチャジナイと言います。マミジロの「マミ」は眉を表し、マミジロは「眉が白い鳥」となります。チャジナイの名前の由来は「茶色いツグミ」だそうです。このマミチャジナイは「眉が白くて茶色いツグミ」となります。名前の漢字表記は、眉茶鶇(眉茶鶫)となります。この種に限っては、さえずりより名前が注目です。
☆ 冬鳥のツグミの仲間
⑤-1.https://blog.goo.ne.jp/tulipculb1945/e/7c1dcc1b2668ef92ce8457aeff27f15cより引用のシロハラのつがい(左がオス、右がメス、共に体長約25㌢)
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⑤-2.https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ツグミより引用の雌雄同色のツグミ(体長約24㌢)
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最後の項には残念ながら、ツグミの仲間なのに、日本にやって来る時期が冬なので、さえずらない仲間です。アカハラやクロツグミ、マミジロはさえずりを紹介できるツグミの仲間ですが、⑤-1.の写真のシロハラは稀に西日本の山地でも少数が繁殖しているとのことです。また、⑤-2.の写真のツグミも名前の由来が、日本では冬鳥なので、さえずらないことから「口をつむぐ鳥」として、ツグミと名付けられたそうです。ツグミの仲間たちの鳴き声は遠くまで届く声量と透明感があります。