![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74695226/rectangle_large_type_2_6ca4bd0e5652a1244e0fb8101dbfa1ed.png?width=1200)
第1985回 鳥なのに潜るって
①https://hiyokoyarou.com/diving-hiyoko/より引用の鳥のダイバーのイラスト
①のようなイラストのヒヨコのような鳥がいましたら、スズメやハトも、カラスも泳げて、潜れることになります。当たり前ですが、これはイラストでの非現実的なことで、普段から地上生活や樹上の生活が中心で、採餌もその生活域で行い、繁殖や郁雛も行っている種には全く泳いだり、水中を潜ったりする必要はないので、自然界ではその生活域に適合した身体を鳥たちに与えていますし、もし仮に生活域が変化して、鳥たちがその変化に馴染まなければならない時には、長い時間をかけて、鳥たちはその変化に対して進化します。
②https://nazology.net/archives/85698より引用の潜水するペンギン
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74695241/picture_pc_f276899db69f29d4e0761f551f8c6e6b.jpeg)
自然界の変化に対応して、長い時間をかけて身体を変化させて今の身体の形態を作り上げたのが、②の写真の前回に紹介致しました鳥なのに水鳥を潜って採餌する代表的な鳥のペンギンでした。ペンギンは数多の鳥類の中でもっとも泳ぎの得意な鳥であり、中でもコウテイペンギンは長いと30分以上も潜水を続ける事ができます。このペンギンの驚異的な潜水能力は、血中ヘモグロビンが他の生き物より多いためだと言われています。血中に酸素を多く取り入れる事が出来れば長く息継ぎをせずに、水中に長い時間潜ることが出来ます。人間でも平地に住む人より、酸素の薄い高地に住む人の方が血中ヘモグロビンが多く、このヘモグロビンが多いほど酸素を取り入れ易いです。
③-1.https://kagakubar.com/evolution/11.htmlより引用のペンギンにそっくりなウミガラス(体長約42㌢)
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74697007/picture_pc_51081507499d6214420b68923189887b.jpeg)
③-2.https://www.birdfan.net/2015/03/20/33689/より引用の飛ぶことができるウミガラス
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74696844/picture_pc_09dfb3a38026118f6cb3376c0a29a6da.jpeg)
③-3.https://www.google.co.jp/amp/s/mainichi.jp/articles/20210520/k00/00m/040/038000c.ampより引用のペンギンのように潜水して魚を捕食するウミガラス
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74696898/picture_pc_c6d2c1ca68f636251188a2374c47018c.jpeg?width=1200)
題名の「鳥なのに潜るって」の中で、この項で意味する『鳥』すなわち当たり前に飛ぶことができる鳥で、泳ぐことも潜ることも出来る鳥、もしくはペンギンに似た鳥は恐らく③-1.の写真のウミガラスです。ウミガラスの仲間には、カラスのように本種よりクチバシが太い似たようなハシブトウミガラスがいます。この鳥は③-2.のように海鳥ね一つとして、飛ぶこともできます。北方領土の歯舞群島に分布し、冬期には本州の北部まで南下します漂鳥です。日本を縦断することができる飛行能力を持ち合わせています。また③-3.の写真のように、ペンギンみたに海中に潜って魚を捕獲することもできます。ペンギンの祖先はアホウドリみたいな鳥であると言われますが、もしかしたらこのウミガラスも進化の途中に自然界の条件が代わり、今の状態で止まったのかも知れません。それはクチバシは長く、脚は尾の近くにあり、翼も尾も短く、陸上で直立歩行する姿はペンギンです。
④-1.http://yukio515.blog.fc2.com/blog-entry-1576.htmlより引用の潜水も出来るアビ(体長約62㌢)
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74699780/picture_pc_937d1d3982b26d66d0b13bcfcb99138b.jpeg?width=1200)
④-2.https://dive-buddy.org/schedule/detail.php?cd=12より引用のダイブするオオミズナギドリ(体長約49㌢)
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74700092/picture_pc_c0c8efeb76f93a2f933bcc4d5efdd7c3.jpeg?width=1200)
④-3.https://www.town.koshimizu.hokkaido.jp/flower_bird/jp/bird-detail.php?no=19より引用の潜水出来るスズガモ(体長約46㌢)
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74700273/picture_pc_8f9891f60a2f5813587065cc80217982.jpeg)
ここで、潜水出来る鳥の潜水方法を紹介致します。水中を潜る方法が、 ⑴ 脚で潜る(脚潜水)
アビ科(④-1.の写真、両脚)、カイツブリ科(両脚)
ウ科(両脚)、ハジロ属(両脚)、アイサ属(両脚)、オタテガモ属、ツクシガモ属(アカツクシガモ)(ツクシガモ)、オシドリ属(オシドリ)(アメリカオシ)
マガモ属(アカハシコガモ)(オカヨシガモ)(マガモ)(カルガモ)(オナガガモ)(ハシビロガモ)→身体半分
⑵ 脚+翼
ケープシロカツオドリ、スズガモ(④-3.の写真)、ホオジロガモ、コオリガモ、ビロードキンクロ、バン、ヒドリガモ、ヨシガモ、オカヨシガモ
⑶ 翼で潜る(翼潜水)
ペンギン目、ミズナギドリ目(④-2.の写真)、ウミスズメ科、カワガラス、モグリウミツバメ科など
⑤-1.http://photozou.jp/photo/show/106073/229500584より引用の潜水出来るカイツブリ(体長約26㌢)
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74700351/picture_pc_7d536a62ff1821d9bb7c9a998792ef7f.jpeg?width=1200)
⑤-2.http://divinghamamatsu.blog.fc2.com/blog-entry-1843.html?spより引用の潜水するカワウ(体長約82㌢)
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74700410/picture_pc_4c7df4dece3de565b0df553bdb3ac48f.jpeg)
何も水中に潜れる鳥は海鳥の仲間ばかりではありません。海鳥が多いのは、やはり海の方が圧倒的に広くて、接岸する面積が小さいからです。餌を頼れるのは魚介類しか見当たらないための進化であると思います。しかし、海鳥以外の水鳥でも、水中に潜る鳥はいます。⑤-1.の写真のカイツブリはカモの仲間のように蹼足(水掻き)ではなく、弁足(櫂のような役目)で、脚は尻の近くについていて、カエルが平泳ぎするように水中を潜水して魚介類を捕獲することが出来ます。また⑤-2.の写真のカワウはこれもカモのような蹼足ではなく、四本ある趾の股全てに水掻きがある全蹼足です。④の項の様に両脚で潜水しますが翼の大きさはカイツブリの様に退化することなく、しっかり飛びます。