第1312回 暑い時の野鳥はどうしてる
①https://kotori-pastry.com/karasunogyouzui/1988/より引用のカラスの行水のイラスト
この①のイラストは、本来ならカラスは「カラスの行水」として、とても短い時間の水浴びしかしないのに、このカラスのイラストは、自分の家の中です入浴しているようにどっぷりと浸かっています。人間も動物も鳥であっても昨今の夏の猛暑にどう対応しているのかを調べてみました。当たり前ですが、①のイラストの様に、スズメであっても、ハトやカラスであっても、水浴びをするのはわかっていますが、それを出来ない環境に居らざる場合もあるはずですので調べてみました。
②https://1194496.cookpad-blog.jp/articles/448565より引用のハシボソガラスの暑い時の仕草
冒頭で「カラスの行水」をパロディったイラストを掲載しましたので、まずはカラスから紹介していきます。皆さんご存知のように身近なカラスは二種類いて、②の写真のハシボソガラスと、街中に居座るハシブトガラスがいます。ハシボソガラスは山沿いの畑やこんな草地にいますので、写真のように翼を広げて、なるべく体温を逃がして厚さを発散させます。これに対して、街中にいるハシブトガラスは、堂々と公園などに現れ、人間の子供がするように水飲み場で、水浴びします。
③http://suzumehiyo19.livedoor.blog/archives/17651132.htmlより引用のスズメの暑がり方
④https://chibita-photo.com/archives/7762より引用のドバトが暑い時の過ごし方
⑤http://diastataxy.jpn.org/sr1916_hakusekirei_summering.htmlより引用のハクセキレイの暑さの凌ぎ方
③の写真は皆さんもよくご存知の身近な野鳥のスズメです。スズメは民家やその周りに生息していますので、民家の庭のどこに水が飲めるのか、知っていますが、そこに行くまではやはりクチバシを開けて凌ぎます。④の写真はドバトです。普段から⑤の写真のハクセキレイで二種とも街中をとことこ歩きまわっています。場所は違うもののドバトは境内の石畳にしゃがんで、身体を冷やし、一方のコンビニの駐車場によくいるハクセキレイはとりあえず、建物の日陰に逃げ込んでいます。
⑥https://www.saginoyu.com/blog/14016より引用のヒヨドリの暑い時の過ごし方
⑦https://www.google.co.jp/amp/s/asitahuku.exblog.jp/amp/7337469/より引用のムクドリの暑い時の居場所
これまでのカラスやスズメ、ハトにセキレイにしろ、地上での採餌が主な野鳥でありましたが、⑥の写真のヒヨドリは反対に樹上での採餌が主な鳥です。甘いもの好きのうえ、春先になると、メジロなんかと桜の樹上で花の蜜を独り占めします。よってヒヨドリは暑ければ木陰に避難します。⑦の写真のムクドリはなぜかヒヨドリと間違われる鳥ですが、集団行動が多い地上での採餌が主な鳥です。草地に土のなかのセミの幼虫やミミズなどを食べているので、その草陰に身を伏せます。
⑧http://hachikuma3.blog.fc2.com/page-1.htmlより引用の暑い時のイソヒヨドリ(メス)のしのぎ方
⑨https://midorinotori.com/?p=10997より引用のアオサギの暑い時
⑧の写真は海辺から最近では街中に進出して来たイソヒヨドリです。海辺でも岩場でゴカイなんかを捕食する地上での採餌が主な鳥です。近年では街中のマンションに営巣したりして、硬い岩や人工物が好きなようです。暑い時は写真の様に建物内に避難します。⑨の写真はサギの仲間で一番大きなアオサギです。体長約93㌢ありますから、太陽熱も受けやすいです。開翼長が2㍍近くになるので写真のようにアオサギは翼を広げれば、邪魔になることを知っていて、下に広げ放熱します。
⑩http://blog.livedoor.jp/hyoutyou/archives/65275520.htmlより引用のシジュウカラの暑い時のしのぎ方
寒い時に野鳥同士がおしくらまんじゅうするのと同じで、地上での採餌が主な野鳥が暑い目にあっています。水上での採餌が主な野鳥はまだ、近くに水がありますから、水浴びはしやすい環境です。身近な野鳥ではヒヨドリくらいでしたが、今では街中に堂々と居座る⑩の写真のシジュウカラ。この鳥も、春先に梅の木に現れ、花の蜜を吸うメジロも、また人懐っこいヤマガラも、元々は山間の樹林や山沿いの緑の多い地にいた、樹上での採餌が主な野鳥なので、涼しい所に移動です。