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第1379回 野鳥が関わる事件
①https://cz.pinterest.com/pin/774126623434467741/より引用のさえずるメジロ(体長約12㌢)
①の写真は皆さんもご存知のメジロです。春先に街中に現れて、民家の庭にもお構いもなく現れて、凄く甘いもの好きで、梅の花の蜜をつがいで仲良く啄みます。冬の寒い時なども、樹木の枝にミカンを半切りに突き刺して置いておくとやはり美味しそうに啄みます。「チィ、チィ」と身体に似合う可愛らしい鳴き声で喜んでいるかのようです。春真っ盛りの街中の桜の花か咲き誇っている頃、その花の蜜を啄みたくて、警戒心なしに桜の蜜を啄みだしたら、ヒヨドリに蹴散らされます。
②さえずるウグイス(オス体長約17㌢)
そのメジロに対して、この②の写真のウグイスは日本三鳴鳥のオオルリ、コマドリと並んで、断トツでトップの人気です。この三種の中では一番身近な存在であり、どなたでも「ホーホケキョ」のさえずりはご存知だと思います。そのウグイスに良く間違われるのがメジロです。そんなに似ているとは思えないのですが、日本画などで「梅に鶯」が良く描かれています。姿を余り見せないウグイスに対し民家にも気軽に現れるメジロ。「声は聴こえど」の例えがぴったりだと思います。
③http://mittairen.blogspot.com/2015/?m=1より引用の竹籠の中のメジロ
遠い昔には、メジロもウグイスも飼鳥として認められていました。私が子供の頃には③のような竹籠にメジロもウグイスも父親が飼っていて、ご近所のメジロやウグイスと競い合せをしていました。現在ではこんなことは違法です。現在の日本では国内の野生に棲む鳥を飼鳥にすることは出来ません。そのメジロが今回の話のネタの中心です。メジロの愛好家は高齢者を中心に約1万5千人いるとされ、その鳴き声の美しさや回数の多さを競う「鳴き合わせ会」が大阪府内で開かれます。
④http://www008.upp.so-net.ne.jp/mittairen/nakiawase/nakiawase.htmより引用の全国メジロ品評会
今回に事件になったのは、2017年5月10日のさあこれから愛鳥週間の初日と言う日に事件が発覚しました。愛らしいさえずりが特徴のメジロは、江戸時代ごろから鳴き声の回数や美声を愛好家が競い、楽しむ「鳴き合わせ会」が全国各地で行われてきました。国産メジロを飼うのは原則禁止ですが、違法に飼養した疑いで警察が乗り出しました。大阪府警から家宅捜索を受けた男性らは、日曜日ごとに堺市内の町内会館にメジロとみられる小鳥を持ち寄って、品評会を行っていました。
⑤http://blog.livedoor.jp/rokuten1/archives/51561028.htmlより引用の警察の家宅捜査
大阪は全国大会が開かれるほどの本番らしく、優勝したメジロは数百万円の高額で取引され、暴力団の資金源となっていたといいます。そんなメジロをめぐる強制捜査が表面化し、国産メジロを自宅で違法に飼育している疑いがあるとして、大阪府警が5月、鳥獣保護法違反容疑で、府内の愛好家12人の自宅を捜索し、メジロ約170羽を押収しました。優秀なメジロを入手しようと密猟も横行し動物虐待との声も聞こえる鳴き合わせ会でした。