第1170回 鳥の声のいろいろ
①https://www.photolibrary.jp/img436/185820_4203145.htmlより引用のイラスト
鳥類の声を分析してみると、高音で鳴くと遠くまで届かないですが、樹木などの遮蔽物(しゃへいぶつ)があっても届きやすいので、森や藪中でさえずりますウグイスやヒタキの仲間なんかは有利です。低音で鳴くと遠くまで届きますので、ビルなどの遮蔽物があると遮断されますので、カラスやキジバトなんかは、開けた場所で有利で有利だと思います。鳴管が鳥の発声器官で、気管支の左右にあります。鳥には音源が二つ有るので、鳥により一羽でデュエットを歌えることが出来ます。
②https://www.isshikipub.co.jp/2019/03/12/gallery-sex/より引用の鳥の鳴管のイラスト
鳥類の鳴管はスズメ目で特に発達しているらしく、左右の気管支がつながる部分には鳴管鼓室と呼ばれる内部で音を反響させられる部位があります。膜に伝えられる空気圧のエネルギーはほぼ全て音声に変換されます。鳴管はその位置によって大きく三分類され、気管にある場合を気管鳴管、気管支にある場合を気管支鳴管、両方にまたがる場合を気管―気管支鳴管となっています。鳴管筋が発達しているのは、メスよりオスが大きく、普通はオスがさえずり、メスは地鳴きだけです。
③鳴管が特に発達しているスズメ目のウグイス
鳴管筋には種別があり、一種は鶏などの仲間、二種はカモ類は胸骨気管筋と外側気管筋です。五種には、さえずりの上手なウグイスや物真似からできるインコなどの鳥です。七種はハシブトガラス
六~八種はスズメ目のコマドリやヒタキの仲間の鳴禽類です。カナリアでは一秒間に30回のフレーズで、鳴く時も吐く息だけで鳴いています。それ以上の早いフレーズでは、貯めておいた息で鳴くようです。また鳴管のない鳥もいて、コウノトリやトキ、またサギの仲間などの野鳥がそうです。
④母衣打ちするキジのオス
音のトーンとピッチは、内・外唇の微妙な張り具合と振動によって決まります。長いさえずりは浅い息をすることによって、呼吸とさえずりを同時に行います。鳴き声には地鳴きとさえずりの二種類があり、地鳴きは一年中、雌雄とも、若鳥、幼鳥が警戒、個体間の情報伝達に使い、さえずりは繁殖期に主にオスが縄張り宣言に使います。しかし、鳴管の無い鳥や、鳴管のない鳥たちはどのようにして、繁殖期に縄張り宣言をするために、さえずりの代わりをしているのでしょうか。
⑤-1.https://ganref.jp/m/yanyanyan/portfolios/photo_detail/2938255より引用のコゲラのドラミング
⑤-2.https://plaza.rakuten.co.jp/imuski/diary/200702080000/?scid=wi_blg_amp_diary_nextより引用のクラッタリングするアオサギ
④の写真はオスのキジの母衣打ちです。地上性の野鳥ですので、縄張り宣言もオスが翼を激しく羽ばたかせながら、「ケーンケーン」という大きな声で鳴き、羽をバタつかせドラミングの母衣打ちします。⑤-1.のコゲラやキツツキも同じようにクチバシで木の幹を突っついて、小さいながらも縄張り宣言のドラミングをします。⑤-2.の写真のアオサギなどのサギの仲間やコウノトリは、長いクチバシをカスタネットのようにカタカタ打ち鳴らし、縄張り宣言のクラッタリングを行います。