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第2258回 雄化する老いたメス鳥

①https://yuuki-miwa-one-minute-show.hatenablog.com/entry/2019/11/23/214215より引用のおじさんみたいなおばさん

   現在社会の日本におきましては、生き物には基本的に性別が存在致しますが、人間社会には同性婚であるとか、ジェンダーと言われます人たちが増えてきました。一時代なら、レズとか、ホモとか、おねえや、女装家、バイセクシャルと分けて使っていました言葉がこの一言に集約されたわけです。しかし、時代は変われど、①のタイトル写真のような女性なのにおじさんのような人はいます。女の方は歳を取ったら、女でなくなるとかおっしゃいますが、生き物とてそれはあります。

②-1.https://www.mirainoshitenclassic.com/2020/01/15n.html?m=1より引用のアルビノ種の白いカラス

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②-2.https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/19/020400080/?ST=m_newsより引用の雌雄を持ち合わせているモザイクのショウジョウコウカンチョウ

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   ことこのブログが『鳥』に関しますものですので、鳥に絞っていいましたら、同じ鳥なのになぜこんな容姿なのかと思いますような鳥に出会います。その一例が②-1.の写真のアルビノ種と言われる白いカラスです。アルビノとは、遺伝子の異常によりメラニンを作れないため、体色は白くなります。カラスだけでなく、スズメや爬虫類ならシロヘビ、哺乳類ならシロウサギが有名です。また白変種正常な遺伝子情報により体色が白く、ホッキョクグマやベルーガというホワイトタイガーがいます。白変種の鳥はあまり聞いたことはありません。また人のバイセクシャルは男性にも女性にも見られる、異性や同性に関わらずいずれの性の人に対しても、美的な憧れや情緒的で、精神的な魅惑、あるいは性的・肉体的な欲望を抱きうる性的指向をいうのだそうですが、②-2.の写真のモザイクのショウジョウコウカンチョウは体の右半分が真紅で、左半分が灰褐色というモザイクの鳥です。右半身がオス、左半身がメスという雌雄モザイクのことを「ハーフサイダー」と呼ぶらしいです。雌雄モザイクはあらゆる種の鳥で起こりますが、成鳥のオスとメスの外見が大きく異なる「性的二形」の種でしか気づかれないのだと思われます。やはり、昆虫や魚介類などにも表れます。

③-1.https://www.birdfan.net/2016/02/19/40739/より引用のつがいのオシドリ(左がオス、右がメス共に体長約45㌢)

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③-2.https://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&inst=&link_num=24358より引用のメスのようになったエクリプスのオスのオシドリ

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   また鳥には突然変異でも染色体異常でもないのですが、オスなのにメスのような容姿になってしまうことがあります。③-1.の写真は皆さんもご存知のオスがあまりにも派手な色合いで、綺麗すぎる鴛鴦夫婦で有名なオシドリです。仲睦まじく思われますが、メスが産卵致しましたら、つがい関係は消滅し、一繁殖期に何羽ものメスとつがう一夫多妻の性的二型の水鳥です。その派手な出立ちのオスは換羽の時期になりますと、③-2.の写真のように、飛びにくい時に目立つ派手な色合いよりも、メスの地味な色合いとなり、メスと紛れるさで、天敵より逃れる率が高いのです。これを人間に例えるなら、女装趣味の男性かも知れません。

④-1.http://opipo.blog.fc2.com/blog-entry-139.htmlより引用のつがいのイソヒヨドリ(左がオス、右がメス共に体長約25㌢)

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④-2.https://www.google.co.jp/amp/s/plaza.rakuten.co.jp/nonkiblog/diary/201605310000-amp/より引用の幼鳥時のメスのようなイソヒヨドリ

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   ④-1.の写真は今では、生息域の海辺の岩場からどんどんコンクリートジャングルの街中に進出していますイソヒヨドリです。特にオスは日本には珍しい幸せの青い鳥です。それが街中でも見られるということになります。海辺よりも、その青い身体は岩場では目立ちはしないと思いますが、天敵が少ないとはいえ、街中では目立ちます。オシドリと同じく性的二型のイソヒヨドリは、メスは子育て優先のために写真のように目立たない、地味な出立ちです。そんな性的二型で、オスならば目立ちやすい青い色合いで、孵化したヒナが幼鳥となり、巣立ちましたら、カラス等の天敵の標的になりかねませんので、④-2.の写真の様に、イソヒヨドリの幼鳥は雌雄共に、メスの色合いです。

⑤-1.https://www.birdfan.net/2015/05/15/34991/より引用の一夫多妻のキジ(左がオス体長約80㌢、残り二羽がメス体長約60㌢)

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⑤-2.https://www.asahi.com/sp/articles/ASN5D74VGN58PISC00W.htmlより引用の頭部だけが雄化した手前のメスキジ

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⑤-3.http://walkandsee.blog80.fc2.com/blog-entry-613.html?spより引用の銀杏羽がある右のメスのオシドリ

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   今までの紹介はオスがオシドリでも、イソヒヨドリでも、性的二型の水鳥のオスが換羽のためのエクリプスや、性的二型の幼鳥に限っての雌雄同色化を紹介致しましたが、この頃ではメスが①のタイトル写真のおばさんのように雄化してしまうことです。これまでにはやはりカモの仲間にその現象が見られましたが、⑤-1.の写真の一夫多妻の性的二型のキジの中にも、メスが雄化の例があるといいます。今までは飼育下のキジに見られたといいますが、この⑤-2.の写真は野生下のもので、明らかに頭部から胸部にかけて雄化していることがわかります。老化のメスがオスのような色になることがあるらしく、野生ではほとんどなく珍しいです。この現象はキジだけでなく、カモの仲間にも表れています。⑤-3.の写真は③の項でもオスのエクリプスでも紹介致しましたオシドリです。この現象はカモやキジの仲間では、加齢による卵巣の機能低下があるそうで、実際に死亡した雄化したオシドリを解剖致しましたら卵巣の萎縮があり、雄化するようです。もしこの雄化したメスとエクリプスで雌化したオスがつがいになりましたら珍しい雌雄逆転の鳥かもしれないと思います。


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