第1033回 その他の鳥のことわざ
①http://yarukiclub.blog130.fc2.com/blog-entry-474.htmlより引用の「鶏口となるも牛後となるなかれ」
⑴鶏群の一鶴(けいぐんのいっかく)→平凡な人の中に、一人だけ際立ってすぐれた者がいることのたとえ。鶏の群の中に鶴が一羽混じっているということから。「群鶏の一鶴」ともいう。出典 『晋書』[類義語] 掃き溜めに鶴 ⑵鶏口となるも牛後となるなかれ(けいこうとなるもぎゅうごとなるなかれ)→例え小さな集団でもその頭になるほうが、大きな集団で人の尻についているよりもいいという例え。「鶏口」は、鶏の口の意で小さな集団の長のたとえ。「牛後」は、牛の尻の意で強大な者につき従って使われる者の例え。略して「鶏口の後」ともいう。出典 『史記』蘇秦 [類義語] 芋頭でも頭は頭 ⑶鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん(にわとりをさくにいずくんぞぎゅうとうをもちいん)→小さな事柄を処理するために、大がかりな手段を用いる必要はないという例え。「焉んぞ」は、どうしての意。鶏を料理するために、どうして牛を切る時に使う大きな包丁を使う必要があるのだろうかという意から。出典 『論語』陽貨 ⑷牝鶏晨す(ひんけいあしたす)→女性が権勢を振るうたとえ。「牝鶏」はめんどり「晨す」は夜明けを告げる意。雄が知らせるべき夜明けをめんどりが鳴いて知らせるという意から。昔は国や家庭を滅ぼす前兆とされていた。出典 『書経』[類義語] 雌鶏歌えば家滅ぶ
②https://blogs.yahoo.co.jp/close/index.htmlより引用の「籠鳥雲を恋う」
⑸足もとから鳥が立つ(あしもとからとりがたつ)→身近なところで、突然思いもかけないことが起きることの例え。また、急に思い立って物事を始める様子。[類義語] 寝耳に水 ⑹越鳥南枝に巣くい、胡馬北風に嘶く(えっちょうなんしにすくい、こばほくふうにいななく)→故郷の忘れがたいことの例え。中国南方の越の国から北国へ渡った鳥は、樹木の南側の枝に巣をかけ、北方の胡の国から来た馬は、北風が吹きよせると故郷を想って嘶くという意から。『文選』の古詩「胡馬は北風に依り、越鳥は南枝に巣くう」による。単に「越鳥南枝に巣くう」や「胡馬北風に嘶く」ともいう。
出典 『文選』[類義語] 故郷忘じ難し ⑺同じ羽の鳥は集まるものだ(おなじはねのとりはあつまるものだ)→同じような趣味や考え方の人間は、自然と集まって仲間になるということ。[類義語] 同類相求む 類は友を呼ぶ 類を以て集まる ⑻籠鳥雲を恋う(かごのとり、くもをしたう)→自由を奪われている人が、自由な境遇を願い求める例え。籠の中の鳥が、大空の雲を恋い慕うという意から「籠鳥雲を恋う」ともいう ⑼金さえあれば飛ぶ鳥も落ちる(かねさえあればとぶとりもおちる)→世の中のたいがいの事が金で解決できるということの例え。[類義語] 金が物言う ⑽窮鳥懐に入れば猟師も殺さず(きゅうちょうふところにいればりょうしもころさず)→窮地に陥った者が救いを求めてくれば、事情がどうあろうと助けるべきだという例え。追いつめられた鳥が自分の懐にに飛び込んでくれば、さすがの猟師も殺したりは出来ないということから。出典 『顔氏家訓』
③https://www.ehonnavi.net/sp/sp_ehon00.asp?no=85243&spf=1より引用の「蝙蝠も鳥のうち」
(11)金の卵を産む鵞鳥を殺すな(きんのたまごをうむがちょうをころすな)→欲張って一度に大きな利益を得ようとして、将来の利益を逃すようなことをするなということ。毎日一個の金の卵を産む鵞鳥の持ち主が、一度に大儲けしようと鵞鳥の腹を切り裂き、結局鵞鳥を死なせてしまったというイソップ寓話から (12)蝙蝠も鳥のうち(こうもりもとりのうち)→価値は低くても仲間には違いないという例え。また、つまらない者が優れた者たちの中に交じっていることの例え。蝙蝠も空を飛ぶからには鳥の仲間だという意から。[類義語] 郷士も武士の一分 田作りも魚の内 目高も魚の内 (13)立つ鳥、跡を濁さず(たつとり、あとをにごさず)→立ち去る者は、後始末をきちんとしなければならないということ。また、引き際が潔いことの例え。水鳥は飛び立ったあとの水を濁さずに飛び去ることから。「飛ぶ鳥跡を濁さず」ともいう (14)鳥鵲の智(ちょうじゃくのち)→遠い先のことだけを心配して、すぐそばに危険が迫っていることに気がつかない愚かさの例え。いつもは高い枝に巣を作るカササギが、風の多い年には低い枝に巣を作ったために、ひなや卵が人にとられる危険があることに気がつかないという意から。出典 『淮南子』人間 (15)弦なき弓に羽抜け鳥(つるなきゆみにはぬけどり)→どうしようもないことの例え。またまったく役に立たないことの例え。弦のない弓は矢を射ることは出来ず、羽のない鳥は飛べないことから
④Twitterより「飛ぶ鳥、跡を濁さず」
(16)天にあらば比翼の鳥地にあらば連理の枝(てんにあらばひよくのとりちにあらばれんりのえだ)→男女・夫婦の仲がきわめてむつまじいことの例え。「比翼」は、雌雄それぞれが目と翼を一つずつ持ち、二羽がいつも一体となって飛ぶという、中国の想像上の鳥。「連理」は、一本の木の枝が他の木の枝とくっついて木目が連なっていること。略して「比翼連理」ともいう。出典 白居易「長恨歌」(17)飛ぶ鳥、跡を濁さず(とぶとり、あとをにごさず)→立ち去る者は、後始末は見苦しくないように、きちんとしなければならないということ。また、引き際が潔いことの例え。水鳥は飛び立ったあとの水を濁さずに飛び去ることから。「立つ鳥跡を濁さず」ともいう (18)飛ぶ鳥の献立(とぶとりのこんだて)→手に入れる前に、その使い道を早々と計画することの例え。空を飛ぶ鳥を見て、捕らえもしないうちから料理の献立を考えるということから。[類義語] 捕らぬ狸の皮算用 沖な物あて 穴の貉を値段する 儲けぬ前の胸算用 (19)飛ぶ鳥を落とす勢い(とぶとりをおとすいきおい)→権力や勢力が盛んな様子。空を飛んでいる鳥さえ落としてしまうほどの勢いという意から (20)鳥疲れて枝を選ばず(とりつかれてえだをえらばず)→生活のためには職業を選んではいられないということ。疲れた鳥は枝を選ばずに、どこにでもとまるということから
⑤https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/gallery-hisako/entry-12235243110.htmlより引用の「雌鳥うたえば家滅ぶ」
(21)鳥なき里の蝙蝠(とりなきさとのこうもり)→強い者や優れた者がいないところで、つまらない者が威張っていることの例え。鳥がいない所で、蝙蝠が幅をきかせて鳥のように飛び回るということから (22)鳥の将に死なんとする、その鳴くや哀し(とりのまさにしなんとする、そのなくやかなし)→鳥の死に際の鳴き声は人の心を打つほど悲痛に響くということ。このあとに「人の将に死なんとするその言や善し」と続き、人が死に際にいう言葉には真実が込められているという意で使われる。出典 『論語』泰伯 (23)花は根に鳥は古巣に(はなはねにとりはふるすに)→物事はすべて、その根源に戻るということ。咲いた花は木の根元に落ちて肥やしになり、空を飛ぶ鳥もやがては巣に帰ることから (24)雌鳥うたえば家滅ぶ(めんどりうたえばいえほろぶ)→妻の勢力が夫より強い家は、家庭内がうまくいかず、やがて破滅するという例え。雌鳥が雄鶏より先に時を告げるようになると、その家は滅ぶという意から。[類義語] 牝鶏晨す (25)雌鳥につつかれて時をうたう(めんどりにつつかれてときをうたう)→夫が妻のいいなりになることの例え。雄鶏が雌鳥につつかれて時を告げるという意から (26)猟は鳥が教える(りょうはとりがおしえる)→物事はなんでも、実際に行っているうちに覚えて、身に付いていくという例え。鳥を撃つこつは、実際に猟をするうちに覚える。いわば獲物の鳥が教えてくれるようなものだという意から (27)籠鳥雲を恋う(ろうちょうくもをこう)→拘束された者が自由な境遇をうらやむことの例え。また、故郷を恋しく思うことの例え。籠の鳥が空の雲を恋しく思うという意から