第1580回 鳥のつがいが歌う
①https://www.irasutoya.com/2017/12/blog-post_260.html?m=1より引用の鳥のつがいが歌ってるイラスト
人の世界では当たり前のように恋の歌を歌うのは圧倒的に女性が多く、私も子供の頃は鳥が美しい声で鳴くのはメスだとばかり思っていました。身近なスズメや、ハト、カラスは雌雄同色で、お世辞にも決して綺麗とは言えない鳥でしたが、父親がウグイスを飼ってから「ホーホケッキョッと鳴くのはオスだけでメスはさえずらない」と教えてもらい、飼鳥にはそんなに綺麗でなくてもオスがさえずると思っていたら、父親は今度は雌雄とも綺麗な同色で、メスもさえずる鳥を飼いました。
②https://yomitai.jp/series/animal/14-ohbuchi/2/より引用のタマシギの左のメスが右のオスへのラブソングするイラスト
オスが中心になってさえずりをすることを知ってから、今度は②のイラストのタマシギと言うシギの仲間が、雌雄逆転の性比であると知った時には、鳥類はずいぶんと人間顔負けの生活をしているものがいるなと思いました。他には昆虫や貝類などにもいますが、哺乳類にはいません。タマシギはメスがさえずり、つがいになるとメスは産卵するだけで、抱卵から子育てはオスの仕事と徹底しています。人間の主夫たる役割をタマシギが行っています。メスは又新しいオスとつがいます。
③-1.http://kaenakamura.com/blogs/2011/03/07/bird-5/より引用の仲の良いメジロのつがいのイラスト
メスのさえずりの意味は
❶ つがいの絆を強める
❷ ライバルのメスに対する威嚇
の二つに絞られます。雌雄ともにさえずる鳥は、1.アカショウビン、2. フクロウ、3. アオバズク、4.コジュケイ、5. タマシギ、6. モズ、7. ヤイロチョウ、8. カヤクグリ、9. イワヒバリ、10. カワガラス、11. ミソサザイ、12. イソヒヨドリ、13. マミジロ、14. コルリ、15. オオルリ、16. キビタキ、17. コマドリ、18. アカヒゲ、19. サンコウチョウ、20. イカル、21. イスカ、22 ウソ、23. ソウシチョウ、24. コウライウグイス 多分これからも増えていくかもしれません。
③-2.https://buncho-days.com/rearing017より引用の他のメスを牽制しているつがいのメスのイラスト
雌雄ともにさえずる鳥は、一年中縄張りを守り、渡りをせず、深い森に棲む一夫一妻制の種が多いとありますが、カヤクグリ、イワヒバリは高山に棲み乱婚、カワガラスは川辺に棲み、一夫多妻とかならずしも決まり毎にはならないと思います。各々の観察状況で、 ❶ サンコウチョウ、マミジロ、ヤイロチョウ
→1. 雌雄が抱卵を交代する前後にさえずりが交わされる。
2. 巣の周辺の安全を伝えたり、番の絆を維持する役目を果たしている。
❷ コマドリ→メスがが造巣中にさえずる。
抱卵中のメスがオスとさえずりを交わしたという例も。
❸ コルリ→巣に敵が近づいたときにメスが小声でさえずる。
④https://jp.123rf.com/photo_22000015_枝にベクトル-イラスト鳥歌う.htmlより引用のデュエットする鳥のイラスト
野鳥がデュエットをするということになりますと❶ 熱帯雨林や深い森に生息する鳥がよく行う。
木々に視界を阻まれ、姿を目で捉えるにくい相手とのコミュニケーションに、鳴き声が役に立つ。→日本では藪中に潜伏している外来種のソウシチョウが当てはまります。雌雄同色の綺麗なソウシチョウはつがい相手が離れた時にお互いにデュエットして無事を確かめます。
❷ 縄張り内に他のペアが侵入して来たとき、デュエットの声が大きくなった。縄張り防衛に有効。 →キジの仲間のコジュケイは、ききなしの「チョットコイ、チョットコイ」で有名ですが、縄張り外のつがいが侵入して来ますと、より一層の大きい鳴き声出で、つがいがデュエットをします。
⑤https://www.google.co.jp/amp/s/www.pinterest.jp/amp/pin/404198135312009423/より引用の色んな物真似の鳴き声をする鳥のイラスト
最後の項はメスに限ったことではありませんが、物真似で歌う鳥のことです。身近な鳥は飼鳥のオウムやキュウカンチョウ、インコかなとも思いますが、野鳥でも1. モズ、2. キビタキ、3. クロツグミ、4. コヨシキリ、5. ガビチョウ、6. カケスなどがいます。ハシブトガラスも飼育化であるようです。その中でも一番身近なモズはウグイスの鳴き真似をしたり、また捕獲した野鳥の鳴き真似を求愛時にします。反対にカケスは自分の天敵オオタカやサシバなど猛禽類の鳴き真似をします。
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