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第607回 野鳥の結婚事情

①https://www.illust-box.jp/s/sozai/64648/より引用のイラスト

   野鳥の暮らしも人間の結婚生活に似ていて、外目で見たら、あそこの夫婦は仲良し夫婦で、さぞかしオシドリ夫婦なんだろうなと思って見たり、あそこの夫婦で旦那さんは浮気性だからさぞかし奥さんは大変だろうなぁとか、あそこの一家は夫婦揃って働きものだからと思っていたら、すぐに離婚してしまったとか、あそこの夫婦は美男美女だから、さぞかしご主人は亭主関白なんじゃないかとか、あそこの夫婦はいつも質素な服装しているけど、夫婦揃って働きものだねとか…

②仲良くメジロのつがい(体長約12㌢)のメジロ押し

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   一番始めにこのメジロを持ってきたのは、人間に例えれば、若すぎるカップルが周りの反対を押し切って、好き同士で結婚し、周りをやきもきさせますが、意外としっかり二人で仲良く家庭を切り盛りしてるって感じです。メジロは雌雄同色の見ただけでメジロとわかるその姿。漢字表記は二つあり「目白」姿そのもの。また「繍眼児」と『児』がつくくらい幼く見える。だけど真はしっかりしていて、初志貫徹でこの相手って思ったメスと死ぬまでつがい。どこに行くにも一緒です。

③一繁殖期だけ仲良しのコゲラのつがい(体長約15㌢)

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   コゲラはキツツキの仲間です。その中でも一番小さいコゲラ。漢字表記は「小啄木鳥」で『啄木(けら)』と一字多いです。コゲラはキツツキの仲間なのにシジュウカラなどのカラ類と一緒に「混群」に参加します。だからいろんな野鳥のことを知っているのかもしれません。コゲラのもうひとつの特徴は③のつがいの写真を見てわかるように右がメスで左がオス。オスよりメスが少しだけ大きいです。最近では街中に進出して、色んな刺激を受けたのか、つがいの契りは一年だけです。

④一夫多妻なキジのつがい

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   ④は国鳥のキジです。写真は一夫多妻を堂々とキジの世界のルールにのっとって行う強者です。あの昔話「桃太郎」に登場して、その勝気な勇気を買われて、ほかにイヌやサルと一緒に鬼を退治に行った英雄です。その英雄は色を好むと言いますが、それにかなりの努力が必要。縄張り争いを早春早くから行い、それを繁殖期に複数の繁殖相手に認めさせ、育児はしないけど、自分の家族はメス、ヒナ共に天敵のヘビやキツネから、蹴爪を使って、命を張って守りぬきます。

⑤雌雄とも綺麗なカワセミのつがい

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   ⑤はつがいのカワセミです。カワセミといえば、漢字表記が沢山ありますがやはり「翡翠」が一番似合うと思います。野鳥会のエリートではないでしょうか。『翡』はオスを表し、また『翠』はメスを表しています。また「翡翠」は宝石のヒスイのことで、真実を知らなければ、宝石の「翡翠」からカワセミ…それは反対のことです。でもそのカワセミのつがいの実態は、つがいになる前はメスへの愛の給餌、つがいになれば土掘りして巣作り、ヒナの育児とその糞の始末。ご苦労様。

⑥雌雄で協力し合うヤマガラのつがい

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   ⑥の写真のヤマガラのつがいは寒い冬につがいの相手と雪中に埋もれているエゴノミやほかの木の実を雪をほじくりながら探しています。ヤマガラの漢字表記は「山雀」で山のスズメと書きます。なるほど身体の色合いも似ています。凄く地味で目立たない。なんか人間のどこにでもいるような気がします。派手な出で立ちでも無ければ、美男美女でもないし、いくつかのつがい相手もいるわけでもない…そして「混群」にも参加して、皆んなも引っ張って行くし、勿論つがいで一生…

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