第605回 飾り羽のある野鳥
①http://miraiko.com/blog/?p=3741より引用のイラスト
②https://blog.goo.ne.jp/201509/e/88dcc2b09cd0702bc7d0c4997a0cc536より引用のコサギの飾り羽
よくコサギで後ろ頭に一、二本の飾り羽をつけた夏羽を見つけたことはままありすが、こんな②の写真のような後頭部や胸にショールをまとったようなコサギは見たことがありません。コサギだろうと思っていたら、じつはチュウダイサギであったり、チュウサギ、ダイサギと遠くからみたら白いサギには間違いないのですが、判別は至難のわざです。脚、首、クチバシは長いですが、ダイサギほどでありません。足の指が黄色いことと、夏羽では頭にニ本の長い飾り羽が生えます。
③https://www.zooing.net/archives/アネハヅルより引用のアネハヅル(体長約90㌢)
この③のアネハヅルは、現在確認されている鳥類の中では特に高々度五千から八千mもの高さを飛ぶ野鳥として知られており、ヒマラヤ山脈も越える渡りを行うようです。アネハヅルの漢字表記は「姉羽鶴」その名前の由来は、姉のように凛とした立ち姿からだと本に書かれていますが、どういうことなんでしょうか。日本には稀に迷鳥として渡来する珍しい野鳥です。顔から頸部は黒く,前頸部の羽毛は飾り羽で、眼の後方からも後頭部に伸びる白い飾り羽があります。
④ハジロカイツブリ(体長約33㌢)の飾り羽
水鳥の最初は④のハジロカイツブリです。カイツブリにカンムリカイツブリ、ミミカイツブリとカイツブリの仲間が沢山います。ミミカイツブリとよく似ていますが、クチバシが反っていること、顔の黒白の境界がぼんやりして、頸の前面が茶色いことから区別羽が白いから、漢字表記で「羽白鳰」。でも白くないじゃないかと言われたら、このハジロカイツブリは飛行する時に、その白い羽があるのがわかります。それが夏羽になると、こんな赤っぽいお化粧をするのです。
⑤キンクロハジロ(体長約44㌢)の飾り羽
ハジロカイツブリと違ってこの⑤の写真のキンクロハジロは金色の目に、黒い身体、そして飛行しなくてもわかるように翼が白くて、それが翼を閉じていてもわかります。この日本にはほかのカモの仲間と共に、冬鳥としてやってきます。繁殖期のオスは後頭の羽毛が冠羽し、英名(tufted=ふさのある)の由来になっています。また頭部から胸部、体上面の羽衣が黒く、頭部の羽毛は紫色の光沢があります。キンクロハジロはオスのエクリプスの時期は黒みが強くなり、斑紋が入ります。
⑥ゴイサギ(体長約58㌢)の飾り羽
この⑥の写真のゴイサギは漢字表記で「五位鷺」で、醍醐天皇の宣旨に従い捕らえられたため、正五位を与えられたという故事が和名の由来になっています。またこのゴイサギは「出世鳥」とも言われ、幼鳥の頃にはホシゴイという名前まで授かっています。日本では夏季に北海道に夏鳥として飛来するか、本州以南ではは留鳥とされます。幼鳥期には名前の通りに星が散らばった模様で一種の保護色。また成鳥の繁殖期は後頭に白い羽毛が三本冠羽し、後肢が赤色になります。
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