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第1885回 じゃあ水鳥は

https://www.istockphoto.com/jpより引用の水鳥のイメージのイラスト

   大きな括りでいいましたら『水鳥』とは、前回で紹介致しました『海鳥』も含まれることになりますが、ここでいいますと「淡水」域に生息する水辺の鳥のことを言います。Wikipediaでは、川、水田、湖沼、湿原、海岸などに生息する鳥のことを『水鳥』とします。趾の間に水掻きをもち、水上、または水中での行動に適した体形に進化しており、陸上や樹上での敏捷性に欠けるものが多いとしています。またコトバンクでは、鳥類を生態により二分した時の一つで、水面または水辺で生活する鳥をいい、陸鳥に対する語。広義の水禽と同義であるとしています。『水鳥』とは如何に。

②-1.https://kotobank.jp/word/%E3%82%AB%E3%83%A2-46888より引用の「カモ」の仲間のイラスト

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②-2.https://kotobank.jp/word/%E3%82%AC%E3%83%B3%28%E9%9B%81%29-827000より引用の「ガン」の仲間のイラスト

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②-3.https://kotobank.jp/word/%E3%83%8F%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%A7%E3%82%A6-113764より引用の「ハクチョウ」の仲間

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   それでは、『水鳥』というのは、前項で「淡水」域に生息する水辺の鳥のことと、申し上げましたが、趾の間に水掻きをもち、水上、または水中での行動に適した体形に進化しているものと表現していますので、水辺の鳥のシギチと言われる「シギ」や「チドリ」の仲間、木の枝や宙から、水中の獲物目掛けてダイブするカワセミヤマセミアカショウビン、そして猛禽類のミサゴなんかは水辺にいて、水中まで飛び込みますが、泳ぐことは致しませんので『水鳥』ではありません。やはり水掻きがあり、水上を泳げるのが、②-1.のイラストの「カモ」の仲間に、②-2.の「ガン」の仲間、②-3.の「ハクチョウ」の仲間が仲間です。

③-1a.https://yacho-joho.com/niteiru-yacho-chigai-miwakekata/ban-ooban-chigai-miwakekata/より引用のバンオオバン

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③-1b.https://yacho-joho.com/niteiru-yacho-chigai-miwakekata/ban-ooban-chigai-miwakekata/より引用のバンオオバンの趾の違い

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③-2.http://blog.livedoor.jp/shinshinyachou/archives/21043174.htmlより引用の手前がタゲリ、奥がケリ

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   『水鳥』の定義の中に、趾の間に水掻きをもち、水上、または水中での行動に適した体形に進化しているものとありますので、この③-1.と-2.のバンオオバンの二種はどうなんでしょう。バンオオバンも泳ぐことはできます。バンの趾の付け根には、小さな水掻きが付いています。このような足は、半蹼足と呼ばれます。またオオバンには同じ仲間でも半蹼足ではなく、弁足と言われる櫂のような趾があります。二種は水辺に生息し、泳ぎも可能ですが、二種は「クイナ」の仲間です。また、③-2.のケリタゲリは「チドリ」の仲間で、水田、畑、河原、干潟、草原などに生息しますが、泳ぐ事は出来ません。水辺にいるだけです。

④-1.https://kotobank.jp/word/%E9%B3%A5%E9%A1%9E-98231より引用の野鳥の色んな趾のイラスト

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④-2.https://blog.goo.ne.jp/chobin_0129/e/e32c96062c2f293d35ec5e686e467b28より引用の水底を歩くカワガラス

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④-3.http://diastataxy.jpn.org/sr1444_kawagarasu_toe.htmlより引用のカワガラスの趾

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   ④-1.は鳥の色んな趾のイラストです。前項の「チドリ」の仲間のケリタゲリは当然に、水掻きもなければ、泳げないのですから『水鳥』というわけにはいきませんが、バンオオバンに於いては、両種とも泳ぐことが出来ますのに「クイナ」の仲間であることから『水鳥』の仲間でないなら、一応『海鳥』の分類に入りました「カイツブリ」の仲間は水掻きではなく、オオバンと同じく弁足でありますから、同じく『水鳥』として認めて欲しいものです。また④-2.の写真の『スズメ』の仲間のカワガラスは川辺に営巣もして、捕食は水辺か水中かで、泳いだり、潜ったり、水底を歩きまわったりして、獲物を捕食しますが、ご覧の通り、④-3.の写真の趾には水掻きはなく、撲足でもないのに、今日に泳ぐことが出来ますが、やはり『水鳥』の仲間から外された様な形です。

⑤-1.https://kotobank.jp/word/%E3%82%B5%E3%82%AE-68610より引用の「ツル」の仲間のイラスト

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⑤-2.https://kotobank.jp/word/%E3%82%B5%E3%82%AE-68610より引用の「サギ」の仲間のイラスト

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   水辺には変わりないと思うのですが、湿地、草原などに生息致します⑤-1.のイラストの「ツル」の仲間は、基本的には雑食ですが、食性は植物食傾向の強いですが、貝類、ミミズ、魚類、両生類、爬虫類などを捕食します。しかし水辺にいるだけですし、半撲足でもありませんから『水鳥』とは言えません。その「ツル」の仲間に容姿が似ています⑤-2.の「サギ」の仲間は水辺に生息して、水中の魚介類などを捕食します。「サギ」の趾は『海鳥』の「シギ」の仲間と同じく④-1.のイラストの半撲足で、シラサギであろうが、ゴイサギでも起用に泳ぐことができる『水鳥』と言えます。



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