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第845回 改めてキジ(9回目)

①日本の国鳥であるキジ(左側がオス体長約80㌢、右側がメス体長約60㌢)

   毎回毎回同じことを語りますが、やはりキジを語る時の挨拶代わりの紹介にはやはり「国鳥」であることと、昔から有名で勇敢さが認められての起用となりました昔話しの「桃太郎」です。犬や猿と共に、主人公桃太郎の補佐役として、鬼ヶ島まで同行し、青鬼や赤鬼を退治したのですから。しかし、面白い事にそんな「国鳥」であるキジは未だに狩猟の対象になっています。「雉も鳴かずば撃たれまいに」と諺にもある様に「出る杭は打たれる」の典型的なキジの生き方かもしれません。

②強さの象徴のキジの母衣(ほろ)打ち

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   日本のキジを見ていると、戦士のような気がします。キジは日本にのみ分布する独立種なので、かつて桃太郎のお供として、勇敢にも恐ろしい鬼に立ち向かっていったキジ。キジの鳴き方にも、「ケーン、ケーン」縄張り宣言が「ケッ、ケッ、ケッ」警報鳴きが他のオスに対して、自分の縄張りに入らないように警告「ケーケーケー」が敵対鳴き、縄張りに侵入したオスに対して『俺の方が強いぞ』『攻撃するぞ』「チョケーン、チョケーン」は飛翔鳴きで、上空から威嚇する意味も。

③http://blog.livedoor.jp/tosakatsuo/archives/25501299.htmlより引用の縄張り争いの時に武器となる蹴爪

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  キジの場合の繁殖期の行動は②のに写真のように「母衣打ち」をして、つがいになろう相手にに「オレはこんなに強いんだ」と誇示して、オス同士の一対一の対戦になると、それ③の写真の「蹴爪」を使って、相手にダメージを与えます。以前に「ダーウィンが来た」という番組でもやっていたように、繁殖期になると、キジのオスは自分も付いている、真っ赤な肉垂れに反応し、メスの前で、同じオス同士やり合います。また郵便局の配達係ね原付バイクのを時速32㌔で走ります。

④https://zaonofumoto.blog.fc2.com/blog-entry-2707.htmlより引用のヤマドリのつがい(奥側がオス体長約125㌢、手前側がメス体長約55㌢) 

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   キジの仲間にはこの④の写真のヤマドリや「チョットコイ」のききなしでお馴染みのコジュケイ、雪山では真っ白な保護色になるライチョウ、家禽だと思っていましたウズラなどがキジの仲間です。特に体型的に似通っているヤマドリは尾羽の長さでキジより体長を上回りますが、キジより警戒心が強く、人前にはなかなか現れず、オスには赤い肉垂れもありません。ヤマドリは植物性が強い食性で、キジとは同じく一夫一妻性で、やはり縄張り確保の時は「母衣打ち」をします。

⑤意外や意外にキジは一夫多妻?

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   ヤマドリキジと同じく一夫一妻と申しましたが、どうやらキジは⑤の写真のように、一夫多妻の趣きがあります。キジの性格上のことかもしれませんが、これだけ攻撃的な出で立ちと行動をするのですし、そして食性も植物性のものよりも動物食が強いから、性格は猛禽類に近いのかもしれません。それがこの一夫多妻に繋がるわけですが、その中身はメス主導型の現れみたいです。なにか「今度は私の番よ.早く来て」みたいに。

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