第1623回 夜も寝ずに鳴く鳥
①-1.https://jap-image.blogspot.com/2020/06/blog-post_309.html?m=1より引用の夜に鳴くフクロウ(体長約50㌢)
①-2.https://www.exblog.jp/より引用の夜のアオバズク(体長約29㌢)
みなさんに「夜に鳴く鳥の名前をご存知ですか」と尋ねましたら、大概の方が胸を張って①-1.の写真の「フクロウ」って答えてくださると思います。あの「ホーホッケキョー」と鳴く鳥はと尋ねましたら、殆どの方が「ウグイス」と答えが返ってきますように。その夜鳴くフクロウの鳴き声も「ホー、ホー、ホー、ホー」だという事も御存知のように。しかし、同じフクロウの仲間でも①-2.の写真の夏鳥のアオバズクも良く似た鳴き声で「ホーホー、ホーホー」と二回続けて鳴きます。
②https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11207081846より引用の明け方のイソヒヨドリ(体長約25㌢)
春がもうすぐ間近に迫ってくる毎年二月も中旬ともなれば、雌雄でさえずる②の写真のイソヒヨドリが、春どころか夜明けさえも待ち侘びて、あちこちのマンションや電柱のてっぺんで、大きく澄んだ通った鳴き声で、春眠を打ち破ってくれます。春はどんな野鳥でも繁殖の季節です。他の野鳥たちは繁殖期を終えますと、メスにアピールすることがありませんので、地鳴きになりますが、イソヒヨドリは雌雄ともにさえずりが大好きで、天気や気候か良ければ、夜中でもさえずります。
③-1.https://www.google.co.jp/amp/yama-hotel.seesaa.net/article/280682730.html%3famp=1より引用の夕方から泣き始めるトラツグミ(体長約30㌢)
③-2.http://yamoyo.sakura.ne.jp/yotak-2.htmlより引用の夕刻のヨタカ(体長約29㌢)
何故かはわかりませんが、夜に鳴く定番のフクロウの「ホー、ホー」は慣れているから、あんまり気がかりではないのかもしれませんが、この③-1.のトラツグミは非常に不気味がられます。森の中で夜中に細い声でさえずって「ヒィー、ヒィー」「ヒョー、ヒョー」とか細い声で鳴くので気味が悪く妖怪「鵺」とあだ名されました。対して③-1.のヨタカは、夕方から明け方にかけて「キョキョキョキョ、キョキョキョキョ」と単発的に鳴きます。その鳴き声には気持ち悪くはないのですが、ヨタカの容姿が爬虫類の鱗のようで気持ち悪い。
④https://kigosai.sub.jp/001/archives/2099より引用の夜更けのホトトギス(体長約28㌢)
④の写真はききなしの「特許許可局」や「目に青葉、山ホトトギス、初鰹」の俳句や、托卵でお馴染みの夏鳥のホトトギス。桜の木に公物の毛虫が着く頃に日本にやってきます。日中の普段はウグイスの「ホーホケッキョッ」で賑やかな藪中で、つがいの相手を探して、最終的にはウグイスの営巣に托卵が目的でやってきます。その相手を探す時に、ホトトギスは昼日中や夜中に至るまで、つがいの相手を求めてさえずるのです。鳴き声は鳴き初めの「キョッ、キョッ」と夜通し鳴きます。
⑤-1.http://kurome.asablo.jp/blog/2013/10/10/7005285より引用の真夜中のゴイサギ(体長約58㌢)
⑤-2.https://tamaparks.com/blog-ryonan-oto/より引用の夜に飛行しながら鳴くアオサギ(体長約93㌢)
私の住むマンションの裏側には清流が流れています。水鳥のコサギやダイサギのシラサギをはじめ、川辺の丘になった植林にサギのコロニーを結成して、ちょうど夏を迎える頃になると、暑いので網戸の付いた窓を開けていると、下の川の方から「クワックワッ」っと大きな鳴き声を挙げ、夜中にザリガニや魚を採餌しています。またの名をヨイガラスと呼びます。また夜中に飛行しながら「グァー」と怪獣の様な鳴き声を発するのは⑤-2.のアオサギです。こんな鳴き声しか出せないのは鳴管と呼ばれる声を発するものがないからです。