昔の日常

昔、車って廃車にする時に、鉄くずとして、お金を貰っていたのって知ってる。昔の車の外側って、鉄で出来てるので、丈夫なのだけれど、少しでも傷が付いたら、即、錆びる。なので、結構みんな同じ様な色つけて、錆びない様にしてたわけ。
昔って今みたいに、道路がどこからどこまで舗装されていないので、雨でも降ろうものなら、そこいらへん水溜りや水分をたっぶり含んだ土の上を車が走る事になるので、当然の様に車のタイヤが動かなくなったりする。でも、昔は車が止まった所の近所の人が、何人も来てくれて、一、二の三の掛け声とともに、力を込めて前へ押し出す。一回ではだめでも、二回、三回と押すと案外、車は動いてくれる。なので、押してくれた人に有難う御座います。有難う御座いまする。有難う御座います。御礼の言葉をのべて去って行く。ご近所なら後日、ほんの気持ちばかりのお礼をすることも有るが、お互い様というで、それほど、気にかけるほどのものでもなかった。
だから今度誰かが困っていた時は自分でも手助けをする。これが、少し前の日本だったのである。
今とは比べ様もない社会になってしまったなと思うのは私だけだろうか。


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