推しが辞めて1年、気持ちに整理がつきはじめた話
推しが突然、バンドを脱退、事務所も退所し消息を絶って1年が経った
最初は全然受け入れられなかった
推しとツーショットを撮るはずだった券で別のメンバーと写真を撮った
諸事情でしばらく現場に行けず、推しがいないライブを見たのは脱退してから約半年後
ライブの2曲目、1番追っかけてた時の曲で大号泣
全然泣くような曲じゃないのに、涙が止まらなかった
「もう推しはいない」という現実を突きつけられ、受け入れようともがきはじめる
なんで辞めなきゃいけなかったの?
モラルに反したから?
犯罪も犯していないのに?
仕方ないって思っているけど、受け入れられなくて、苦しんで苦しんで
でもこのバンドが好きだから追いかけることも止められなくて
毎日のように、大好きだった推しの悪口を言っていた
でもやっぱり大好きだった
嫌いになんかなれなくて、辛くて辛くて苦しかった
推しがいなくなって11ヵ月が経った頃
もうすぐ1年、それまでに気持ちの整理をつけようと思っていた
このままこのバンドを好きでい続けたいから、気持ちに整理をつけて、残った4人のメンバーのことを全力で応援したいと思っていた
そう思っていた矢先、突然Twitter上に現れた、かつての推し
YouTuberを名乗って
ヘラヘラ笑って「久しぶり!」なんて言っちゃって
炎上で辞めた推しが「炎上しないように」なんて言っちゃって
そんな態度が憎らしくて憎らしくて
でも大好きだった推しの笑う顔が見れてホッとした
嫌いになりたいくらい腹の立つ復活劇だったけど、全然嫌いになれなくて、やっぱり好きだと思って、これからまた苦しまなきゃいけないのかと、絶望した
でもそんな、大荒れの復活劇を遂げた推しは、また呆気なく消えていった
あんなに調子こいた動画をアップしたんだ、そりゃまた炎上するでしょうよ
私はそれも覚悟で出てきたんだと思っていた
世間には「炎上商法」なんて言葉もある
推しは、そして推しと共にYouTuberを名乗った人物達は、それをも狙って動画をアップしたんだと思っていた
でも、違った
次にアップされた動画に推しはいなかった
他の面々は揃って「こんなに反響があるなんて思わなかった」などと驚いた様子で話していた
バカなのか???
それしか出なかった
調子こいたツイートをしていた推しは、そのツイートを早々に削除
そして数週間後にはアカウントまで削除した
アカウントは凍結だったのかもしれない
でも、ツイートを削除して姿を眩ませた時点で、もう推しは新しくアカウントを作ることはないだろう
そして、推しがいない動画以降、YouTuber仲間による動画のアップも行われていない
きっとこのまま消えるのだろう
もしくは推しを除いたメンバーで細々と続けていくのだろう
私の推しは、なんの覚悟もなく、なんの考えもなく、YouTuberとして表舞台に戻ろうとしていたのだ
1年足らずで、自分のことはみんな忘れていると思っていたのだろうか
「久しぶり!」と言えば、自分のファンはみんな受け入れてくれると思っていたのだろうか
炎上したあの時、自分のことを拒絶した人たちは、1年足らずで自分に興味関心などなくなっていると思っていたのだろうか
あなたがバンドのベーシストとして活動してきたことは、そんなに簡単なことじゃないんだよ
あなたを好きだと言っていたファンの気持ちは、そんなに薄っぺらい物じゃないんだよ
でも、あなたにとってあのバンドでの日々も、ファンの気持ちも、1年足らずでどうだっていいものになってしまっていたんだね
1年足らずで「忘れてもらえる」程度のものだったんだね
そう思ったら、もうすべてがどうでもよくなった
推しのことを思って悶々と過ごすことさえも馬鹿らしくなった
推しのこと、「好き」だとか「嫌い」だとかで苦しむのも無駄に思えた
先日、バンドのツアーに行った
大号泣した半年前のライブ以来だった
その時はまだ推しのアカウントは存続していたがツイートは削除、その後音沙汰無しで私の気持ちは冷め始めていた
そんな時に見た、推しのいないライブ
もう泣くことはなかった
誰もいない下手(しもて)を見ることもなかった
そして気がついたら、とあるメンバーから目を離せなくなっていて
いつの間にか、ペンライトの色はそのメンバーの色を振っていた
推しのことを思い出す曲も多くて、苦しくなることもあった
推しのこと思い出したくなくて、推しのパートだった部分を歌うメンバーの名前を、あえて大きな声でコールしたりした
でも、推しがいないこのバンドを見て「悲しい」とは思わなかった
ただただ推しのことを、思い出したくないだけだった
ライブはかつてないほどに、めちゃくちゃに楽しかった
メンバー4人それぞれが最高に魅力的だった
その中でも特に惹かれて、釘付けになったメンバーを「推しメン」と呼ぶことにも決めた
今の4人のバンドが、ライブが本当に本当に楽しかったのだ
もうかつて推しだった人のことは、どうでもいいと思った
推しだった彼がモラルに反しても
それが原因で炎上し突然脱退しても
11ヵ月後にヘラヘラとYouTuberを名乗っても
推しだった彼を嫌いになんてなれなかった
それでも彼が好きだった
だからこの約1年間、苦しくて苦しくて辛かった
でも、彼のYouTuber転身はなんの覚悟もなく行われていたことを感じて
自分の思っていた反応と違ったからと、すぐに消えた彼の態度を見て
すべてがどうでもよくなった
今でも彼のこと嫌いになったわけではない
でももう、「好き」ではいられないと思った
いや、それすらもどうだってよくなった
私はもう、推しだった彼がいなくなった今のバンドを、今の4人のメンバーを、全力で応援したい
新しい推しメンのパートで全力でペンライトを振り、今いるメンバーの名前をコールし、今のバンドを応援し最高に楽しみたい
ありがとう、大好きだったあなた
あなたを好きだった5年半、本当に楽しかったよ
あなたのこと好きだったこと、全然後悔してない
でも私は、今がんばってるバンドが、バンドのメンバーが大好きだから
あなたがバンドで過ごした日々が、あなたにとってもうどうでもいいものなら
私もあなたのこと、もうどうでもいいです
ありがとう、さようなら
追伸:あなたが今度は覚悟をもって表舞台に戻ってきたら、きっと私はまたあなたのことを好きだと言うでしょう
追記(2023.11.15)
この記事を公開したあとの私について。
どうでもよくなったと記事では書いてますが、結果として全然どうでもよくなっておらず、事あるごとに思い出しては荒れてます(笑)
2023.6頃に新しい推しが出来たんですが、目元が元推しに似てて時々元推しを思い出しては病んでます。
ただ、新しい推しにのめり込みまくってからは少しずつですが、元推しの写真を見れるようになってきたりはしています。
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