#185 分厚い本からの検索能力

専攻の関係で、分厚い参考図書を読む機会が何度かある。基本的に、その中に書いてあるルールに従いながら設計を進めることとなっており、大げさに言えば、法律専攻にとっての六法全書のような存在である。つまり、一般的な参考書というよりは、辞書(工学)に近い。カラフルで図があってわかりやすく、というのではなく、基本文章がズラーッと敷き詰められており白黒の堅い形式となっている。

私は学生であり、本格的な、実務的な設計にまだ携わるわけではないが、専攻する学問と実務との関係を学ぶ上で、分厚い参考図書は欠かせない教材となっている。

こういった文献は、学生である現在も勿論であるが、社会人になって実務の道に進んでからも不可欠な存在になると考えられるので、使い慣れておくことは大事なことである。しかしながら、私はこれらの分厚い文献に苦手意識を抱いている。

元々、調べもの全般に対して気が向かないくらい得意でないが、その中でも特に苦手だ。

先ほど述べたように、お堅い文章が敷き詰められたページの集合なので、どこから読み進めればよいのか見当が付けづらい。さらに、それらの文章は極めて専門的な内容になっている。ほとんどの内容は、ちょっと学んだくらいの学生にとっては知識不足な点があり、全てを理解できるような代物ではない。専攻の基礎的な内容を履修していれば理解できる内容もあるが、それらはパパっと読んでサクッと理解できるようなものでもない。つまり、それなりの集中力を要求する。

前学期の授業でも自主的にそういった分厚いルールブックを読む機会があったが、読み始めようとするなり、どこに必要な情報が書かれているのか見抜くことができず、膨大な文章およびページを目の前にして拒否反応を示し続けてしまっていた。

今学期も分厚い本を参考にしてレポートを書く機会があるが、前回のような顛末にならないように苦手を克服したいと思っているが、すぐにできるものでもなさそうだ。

そもそも、苦手な理由として、私が情報を収集する際の特徴が挙げられる。情報というか、勉強の仕方、インプットの仕方といった方が適切か。私は何かを学習するとき、範囲が狭く限定されている方が取り組みやすい。例えば、各授業後の予習復習のように、注目するべき範囲が具体的に定められているものなどだ。それらは、範囲が比較的に狭いから、端から端まで全体を辿っていくことで全体を理解するという方法を取ることができる。

一方で、分厚いルールブックやインターネットの情報というのは、信じられないくらい膨大だから、端から端まで辿る方法は適切ではない。ごり押しで進めても時間と効果があまりにも見合わなさすぎる。そういったことから、沢山の情報の中から必要な情報を抽出する能力が求められる。

これには、予め全体の大まかな流れを理解しておくこと、例えば、目次を有効活用することが必要だと思う。全てを辿っておらず、本当の意味で全体を見ることができないから気持ちが悪いという思いもあるが、情報過多な現代では、そのスキルを身につけなければならないのだろう。

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