#47 改札はタッチしない派
通勤通学時、あるいはそうでなくともたまに電車を利用する際に改札は必ず通るだろう。何故ならば、乗車料を払わなければならないし、改札を通らなければホームへの出入りができないからだ。
私が小学生の頃は、改札の横で目的地までの切符を購入し、改札に通すとホームへのゲートを通過することができた。だが、中学生の頃から切符を使うよりもPASMOやSuicaで改札を通過することが恒例になってきた。
切符とは異なり、カードにチャージしておけば目的地を一々考えて料金を支払う必要がなく、また、毎回毎回料金を支払わずに一気にチャージしておくことができるため大変便利である。最近ではカードでなくスマホでPASMOやSuicaが利用できたり、さらには電車だけでなく新幹線でも切符を購入せずに電子でいけるため、かなり進化したと思われる。
そうして改札では、小さい紙切れを機械の中に入れ込むのではなく、カードやスマホをタッチする光景が大半を占めるようになった。
ここでタッチと書いたものの、私は改札を通る際にカードをタッチしない派である。これはキセルをしているわけではない。しっかりと料金は払っている。ではどうしているかというと、タッチせずにかざしているという表現が正しいだろう。かざすということは、カードと改札が接触せずに済むということである。
私がカードをタッチし始めたのは、中学か高校かの理科、物理で電磁誘導を習ってからだ。電磁誘導では、環状のコイル近辺で磁石を移動させることで電場(磁場?)を発生させてコイルに電流が流れるという仕組みである。ここでは、磁石を早く動かすほど電場は大きくなり電流は大きく流れる。
改札でいうと、PASMOやSuicaが磁石で改札のタッチする箇所がコイルの環に当たる。電磁誘導の応用が改札にあたるということは教科書の端に書いてあったのを読んでいた。だから私はそのことを学んでから、改札を通る時はカードを改札に素早く近づけることを意識するようにしている。
確かにカードを近づける速度を上げると改札の反応が速くなっている気がする。教科書で学んだことが実生活で活用されていることを実感することができて嬉しかった体験の一つとなった。
私以外に改札を利用する人の中には、私のようにカードをタッチしない人々もいる一方で、ちゃんとカードを改札にタッチする人々もいる。どちらが良いか悪いかというのは一切ないが、改札の通りかたが大きく二つに分かれている現象は人間の内面に何らかの形で繋がっている気がして面白そうだなと感じている。
たが、近づけるスピードやタッチする部分との距離感を間違えると、一旦ストップでしてまうから注意が必要だ。