落語教育委員会@よみうりホール
落語教育委員会。かつては喜多八・歌武蔵・喬太郎の3人会。喜多八師匠亡きあとは、三遊亭兼好師匠が加入した。鈴本演芸場や横浜にぎわい座、仙台や九州など、いろんな地方をまわりどこでも大人気の会である。 毎年夏は恒例で、でっかいよみうりホールでやる。それでもチケット完売になる。
以前行ったときには、まだ喜多八師匠が生きていて、「居残り佐平次」を一時間近くやった。めちゃめちゃ凄みがあった。喬太郎師匠は「笑い屋キャリー」。おもしろかったなあ。書きながら思い出してきたが、いつかの「トーキングヘッズ叢書」特選品レビューで書いたはずだから、もしよければそちらもご参照のほどを。
この春、夏はコロナさわぎで、たくさんの落語会が中止になったが。この会は、ソーシャルディスタンス仕様で開催された。 冒頭のケータイ切ってねコントも、三人とも舞台上で離れて演る。
それにしても、冒頭、ねているだけで笑いをとる歌武蔵師匠はすごい。病気の若旦那役。
だいじな話の時にケータイが鳴る、これはよくないから、ケータイの電源は切ってねというところで、喬太郎師匠のケータイにほんとに電話がかかってきたのも笑った。三遊亭わん丈さんかららしい。「きのうのお礼なら午前中にかけてこいよ」だって。
さて、コントが終わると。
歌武蔵師匠は「お菊の皿」。この師匠がやるお菊さん、いいよねえ。太ったお菊さん、チャーミングだ。
喬太郎師匠は「華やかな憂鬱」。キャバクラを舞台にした新作だ。いわゆる「夜の街」がバッシングされている今日だが、噺のしまいの「天保水滸伝より、出世のキャバクラでございました」は何度聞いても好きだ。兼好師匠は「あくび指南」。きいていてとてもいい心地だった。
この日は木馬亭が澤孝子師匠のトリの日で、迷ったけれど、チケットを買っていたこっちに来て、よかった。喬太郎師匠は配信落語会にも多くでてくれているけれど、やっぱり生できけるうれしさよ。