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映画『カメラを止めるな!』は青春演劇でした


こんばんわ。 青春なんてなかったひぐしゅんです。泣

今日はお久しぶりな映画レビュー。

話題のインディーズ映画『カメラを止めるな!』をみてきました!



1. 「カメラを止めるな!」って?


公開されたのは実は昨年の冬。

とにかく予算がなくて、製作費はわずかに300万円。

邦画の平均製作費が5000万円と言われている中で、これがいかに少ないかわかると思います。

上映期間もたったの6日間で、キャストも無名の方ばかり。

撮影方法はカメラを回し続けるワンカット。

ジャンルは「ゾンビ映画」。


うーん、、これはB級ゾンビ映画か…

と思いきやフタを開けてみれば高評価の数々!

好評を博してこの夏、全国での上映が決まったのです。



2. 実はゾンビ映画じゃなかった(※ネタバレ注意)


まだ見てないよー、という方はブラウザバックしていただきたいのですが、

前情報なしにみた私の感想…


ゾンビ映画じゃねえ・・・( ゚д゚)


ホラー映画好きなので期待を胸にみにいった私としてはショック…

と言いたいところですが、ただただ最高でした。


ゾンビ映画を撮影していたら本物のゾンビに襲われてしまった!

というありがちなフェイクドキュメンタリーなのですが、

なんと本編は30分ほどで終了。

90分の作品になるのですが、残りの60分は撮影の裏側にせまります。


なんだ…ドキュメンタリー映画か…


そう思わせてからの、「裏側」の部分も実は設定(台本)という、

フェイクドキュメンタリーにさらにフェイクを重ねた斬新な作品でした。


30分ほどの本編はいかにもB級ゾンビ映画なのですが、

緊迫したシーンで世間話を始めたりと不自然なシーンが多々あって。

実は「裏側」では撮影トラブルが起きていて、

ワンカットなのでカメラを止めることが出来ずに場をつないでいくという設定。


本編の不自然さという伏線を、「裏側」できちんと回収していく。

そしてその回収の仕方がコメディーという強烈なギャグ映画だったのです。



3. 青春演劇かも


とにかく「裏側」が面白いので、ぜひ劇場でみていただきたいのですが、

どのくらい面白いのかというと会場全体で笑いが起きてしまうくらいの感じで。

太ももを手でたたいて笑ってる人もいました。笑


なんだかこういった反応が映画っぽくないというか、

まるで演劇の舞台をみているかのような感覚になっちゃいました。


「裏側」のラストシーンは「本編」のラストシーンの撮影裏という言葉遊びみたいなややこしさでありますが、

カメラのセットが壊れてしまってキャストで組体操して撮影を続けるシーンがあって。


もちろんこれもそういう筋書きなんですが、

最後が組体操で終わる感じがなんとも学生っぽくて。笑


ワンカットという粗さとギャグのすべり具合もあいまって、

学生の文化祭をみているかのような感覚にもなりました。


あれ…これって青春映画かも?


またしても最後の最後で評価を変えられてしまうフェイクさに、どっぷりとやられちゃいました。



さいごに


映画業界もVRや4DXなど体験型に移行しつつある昨今ですが、

面白さの本質はコストじゃなくてアイデアなんだなーと考えさせられる作品でした。

そしてこうした作品が2017年に生まれたことを嬉しく思います。


もっともっとたくさんの人にみてほしい映画です。

上映を止めるな!

冬眠のたくわえにします( ´ω` )