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沖縄旅行記⑤ 首里城

さて『我部祖河(がぶそか)食堂』でお腹いっぱいになった娘と私は、同じ那覇市にある首里城へ向かいます。

みなさんもご存知の通り、首里城は 2019年10月31日に火災で焼け落ちてしまいました。ニュースでその様子を見た時はショックでした。

カーナビのお陰ですんなりと到着。時は既に夕方の5時。でも行ったのが 4月23日だったので、まだまだ明るくて嬉しくなります。


スタンプラリーをやることにしました。


守礼門

まず、くぐるのが守礼門です。
「お〜!これが有名な守礼門か〜!」ってなります。
門には 『守礼之邦(しゅれいのくに)』 と書かれています。「琉球王国は礼節を守る国」という意味なんだそうです。

守礼門をくぐると左手に世界遺産『園比屋武 御嶽 石門(そのひゃん うたき いしもん)が見えてきます。この門はくぐりません。鎮座しているだけ。

園比屋武 御嶽 石門

1519年に琉球王国 3代目の王 = 尚真(しょうしん)によって築かれた門で、扉の木の部分以外は琉球石灰岩でできています。

王家の拝所として使用されてきたそうです。

園比屋武 御嶽 石門の説明

そもそも「御嶽(うたき)」というのが「祭祀を行う施設」という意味で、私たちは沖縄旅行3日目に『斎場御嶽(せーふぁー うたき)』を訪れますが、そのことはまた後で書きますね!

国の重要文化財であり、2000年には世界遺産に登録されています。


次にくぐるのは『歓会門(かんかいもん)』です。

歓会門(かんかいもん)

「歓会」とは「歓迎する」という意味で、中国からの使者を歓迎するためにこの名前が付けられたそうです。
門の下、左右に石でできたシーサーがいるの、わかりますか。
赤い民族衣装を着た女性が立っていて「お足元に注意して下さいね」と言ってくれました。


次にくぐるのが『瑞泉門(ずいせんもん)』です。

瑞泉門


「瑞泉」とは「立派な、めでたい泉」という意味だそうです。
1470年頃に創建されたといわれています。
こちらも左右に、石でできたシーサーが門を守ってくれています。

ここまでずいぶん石段を上がってきました。
瑞泉門の前からは、こんな素敵な景色が見渡せます。


瑞泉門の前から見下ろせる沖縄の景色


次にくぐるのは『漏刻門(ろうこくもん)』です。

漏刻門

「漏刻(ろうこく)」とは中国の言葉で「水時計」のことです。
かつて門の櫓(ろ)に水槽が設置されていて、そこから漏れる水の量で時間を測ったといわれているそうです。


次にくぐるのは『広福門(こうふくもん)』です。

広福門

「広く福を行き渡らせる」という意味の門で、王朝時代にはこの建物の中に 2つの役所が置かれていたそうです。

広福門の前の広場に建物があって、中に『万国津梁(ばんこくしんりょう)の鐘』が吊り下げられていました。

万国津梁の鐘

この鐘に刻まれている文字には「琉球は中国と日本の間にあり、万国の津梁(=架け橋)となっている」という意味のことが書かれているそうです。

万国津梁の鐘は1458年に造られ 正殿にありましたが、その後 何度も火事があり、今 吊り下げられているのは複製だということです。


次に私たちを迎えてくれたのは、火災を耐えた大龍柱(だいりゅうちゅう)です。

補修展示室

2体の大龍柱が横たわっているの、わかりますか?
火災の前は首里城 正殿の正面に向かい合って立っていたそうです。

今はこの展示室で、補修作業が行われています。

大龍柱の高さは約1. 5m、重さは約1. 5トン。
補修が終わって、また青空に向かって威風堂々と立ってほしいですね!

いよいよ最後の門『奉神門(ほうしんもん)』です。この門をくぐると首里城があるわけです。
ここからは有料になります。→ヘッダー画像のチケットを購入しました。

奉神門

チケットを切ってもらって、いざ中へ!!


火事になってしまったのだから当たり前だけど、目の前に首里城はありません。
代わりに木材倉庫の壁に描かれた首里城が私たちをお出迎えしてくれました。

「本当だったら、ここに首里城があったんだなー。さぞかし立派だったんだろうなぁ…」と思います。


来場者を励まそうとしてくれているかのような絵


首里城にあった龍の説明


その龍がこんなふうになってしまいました、という焼け残りが展示されていました。


燃え残った龍の口髭

火災って怖いですね…

壊れた たてがみ、うろこ、眼、あごひげ、歯など



でも今、頑張って大工さん達が新しい首里城を作ってくれています!!

ガラス越しに作業のようすが見られるようになっています。

焼けてしまった龍も復活するんですね!
私の父も宮大工だったので、よくこういう絵を描いていました。

ここは首里城の 1階です。
ここは首里城の 2階です。

父も柱に「いノ三」とか「はノ二」とか、素人には謎の記号を書いていたっけ…


ここは 3階の屋根の部分

1階から 3階まではエレベーターで行き来できるようになっています。

材木の香りをかぐと、父を思い出します。

娘も「じーちゃんを思い出すね」と言って、二人して じーんとしちゃいました。

父にも首里城の建築の様子、見せてあげたかったなぁ!!
こんなすごい建物を見たら、無口な父は何て言っただろう…

首里城 建設現場を遠くから見ると、こんな感じ

この大きな建物の中で首里城は建築中です。
なので雨が降っても大丈夫!

首里城は2026年の秋に完成予定だそうです。
建築中の首里城を見られたのは、逆に貴重な経験だったのかも…

さて、娘と私は首里城の城壁の上まで行ってみることにしました。階段で登れるようになっています。

城壁のてっぺんに生えていたススキに似た植物

遠くに沖縄の街が見えます。

こちらも城壁に生えていたシソみたいな植物
城壁の瓦の可愛らしい紋様


てっぺんまで登った私たち。
ここからはどんどん階段を下って行きます。


途中に咲いていた月桃

立泡雪栴檀草(タチアワユキセンダングサ)の花


百合の花もきれい!


鳥がいた!Siriさんによると「クビワヤマセミ」だそうです


だいぶ下ってきました。行く時にくぐった『瑞泉(ずいせん)門』を横から見上げる構図です。

こんな高い城壁、造るのも大変だっただろうなぁ
下まで降りてくると、一面のシロツメ草が…!!
3匹います

行く時に見た世界遺産に猫ちゃん達が…!!


下にも尻尾が見えるよ!

シャム猫みたいな綺麗な猫ちゃん達が、日が暮れかかると、どこからか出てきました。

時すでに夜の7時過ぎ。でもまだ明るい!

猫に見送られながら首里城をあとにするなんて、幸せ。
猫ちゃん達、今も元気でいるといいなぁ…

ちなみに首里城の閉園時間は 19:30
ギリギリまでいた私たち。

スタンプラリーも無事に完成!

スタンプラリーは城壁を登って行く途中に、お土産物屋さんや休憩所などがあって、その辺に設置されていました。無事に完成して良かった!!

首里城については以上となります。

《後日談》
私は、城壁に生えていたシソに似た植物がずっと気になっていました。

すると… 帰ってきてから、家の近所を犬と散歩していたら道端に同じような植物が生えていたのです。

「おまんは誰じゃ?」←『らんまん』の万太郎

何ていう植物なんだろう?千切ってもシソの香りはしません。ご存知の方いらっしゃいましたら、教えてください。

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日暮えむ
「せっかく この世に生まれてきたのだから、1冊でもいいから自分の本を残したい」子供の頃から本好きだった自分の夢をかなえるべく、エッセイ漫画を描いています。よろしくお願い致します。