シェア
ヒグチ ヨハク
2021年10月29日 04:26
吐息のような唄声ー。決して大きな声ではない。柔らかく夜を包むように、ひとつひとつ、音の粒が芯に響いてくる。(子守唄だ。)ヒグチは手を止め、いつの間にか聞き惚れていた。真向かいにいたフクロウは徐々に減速していき、草むらへ降り立つとそのまま眠ってしまった。それを見届け、アピスは歌うのをやめた。「やべぇ....予想以上、、とんでもねぇで、姫様。。!」ヒグチは興奮気味でアピスを見上げると、少