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ヒグチ ヨハク
2021年11月29日 01:07
「チョピン。。。」「チョピン。。」「・・・チョピン。。。」「チョピン。。。。」ループスが足を止める度に、水が滴るような音がついてくる。( ・・ループ。)アピスが耳打ちし、サァっと林間を数十kmを一気に走り抜ける。スゥっ、、と足を止めるとまた「チョピン。。。。」と、ついて来ている。ループスは振り返り、声なき威嚇をする。「。。随分便利だね。」追っ手に、なんとなく見当が付いてい
2021年10月29日 04:26
吐息のような唄声ー。決して大きな声ではない。柔らかく夜を包むように、ひとつひとつ、音の粒が芯に響いてくる。(子守唄だ。)ヒグチは手を止め、いつの間にか聞き惚れていた。真向かいにいたフクロウは徐々に減速していき、草むらへ降り立つとそのまま眠ってしまった。それを見届け、アピスは歌うのをやめた。「やべぇ....予想以上、、とんでもねぇで、姫様。。!」ヒグチは興奮気味でアピスを見上げると、少
2021年10月10日 23:48
転瞬ー。「ーヨケロ.」ヒグチが言葉にすると、ミズキごと水球が右にグンっと引き寄せられるように移動した。と、同時に大きな塊がアピスらの上空を音も立てずに滑空し、ミズキを襲う。間一髪ミズキには当たらず、水球にのみかすり水飛沫が撥ね散った。フクロウだ。月明かりに照らされて黒黒と大きなシルエットが浮かぶ。ゴーグルのへりが僅かに光り、まだこちらを狙っているようだった。「.... 野暮な