俺が選ばれないのはわかってるけどそれでも君が好き28
司「ゆきちゃん、チョコばっかりじゃなくて、ちゃんとご飯も食べてって言われてるよ」
ゆき「食べてるよ」
「本当に?昨日の夜も?」
「うん」
「何食べた?」
「お水とー、納豆」
「・・・あとは?」
「ネギ」
「・・・あとは?」
「チョコ」
「だから、それがダメって言われてるの。ちゃんと食べようよ、また貧血で倒れるよ」
「んー、わかったー」
「わかってない返事だよね、それ。俺が付いてから、ゆきちゃんがさらに痩せたって秘書さんにも言われて・・・俺が不甲斐ないのはちゃんと自覚してるけど、ゆきちゃんもちゃんと食べようよ」
「食べてるもん」
「・・・じゃあ、ゆきちゃんが食べるまで、ここにいるよ、俺」
「・・・?」
「見張ってる。ちゃんと食べるように」
「ダメ。時間になったら帰って」
「俺もダメ。時間を延長してでも見張ってる」
「夜、お腹空かないんだもん」
「じゃあ夕方のお茶とお菓子の時間をなくそっか」
「ダメ!食べたいもん」
「じゃあご飯もちゃんと食べて」
「・・・司、嫌!もう!キライ!」
「俺はゆきちゃんが好き」
「キライ!もう帰って!」
「俺は好きだし、帰らないよ。・・・怒らせて、ゴメン。少しずつでもいいから、ちゃんと食事、しよう?ゆきちゃんの食べたいものでいいから。作ってもらえるように頼んでくるから。うまく出来なくて、本当にゴメン」