俺が選ばれないのはわかってるけどそれでも君が好き9
ミカ「もう〜別れたのについて来ないで。てゆーか令、よくリサと付き合えるよね、リサ、ミカの友達だよ?」
令「リサちゃんとは友達になっただけで付き合ってるわけじゃないよ。流石の俺でも別れてすぐに元カノの友達には手は出さないって」
「え〜、でも微妙〜。『普通』は出さないけど、令なら出しそうっていうか...本気じゃないならオッケー、とか思ってそう」
(ドキッ)
「もう〜、ほら〜、令はミカの事バカにするけど、令だってバカなんだからね」
「ゴメン、でも俺ミカちゃんのそういう優しいとこが好きだったのはホントだよ」
「...知ってるし。それで?司くんの何が聞きたいの?令が男の事聞いてくるとか意味わかんないんだけど。司くん、美人さんだけど男だよ、メンズ」
「それこそ知ってるって。ミカちゃんさ、中等部の頃、その司くんと同じクラスだったって本当?ついでにあの彼女とも」
「そうだけど?でもその時はミカ、司くんとは喋ってなかったよ?チョー地味だったんだから、司くん。お兄さんは昔からカッコよくてモテてたんだけど、司くんはね〜、なんか、地味ネクラ?って感じ?」
「へぇ、そうなんだ。じゃあ彼女と付き合って変わったって感じ?」
「うん、そう。結構いきなり付き合いだしたから最初はみんなデマだと思ってたんだけど、なんかホントみたいで。もともと顔は良かったんだろうね。ずっとメガネで髪ももさかったから、イケメン好きのミカでも気付くのが遅れて...」
「ホント、イケメン好きなんだね...。あ、じゃあさ、二人が付き合いだしたきっかけって知ってる?やっぱ司くんが告った感じ?彼女の方はもともと可愛かったわけだし」
「あ〜、それは...わかんない」
「なんで?」
「だって興味なかったから」
「確かに...イケメンじゃない男には無関心だよね、ミカちゃんは」
「それにあの二人って、どっちもおしゃべりな方じゃないじゃん?だから余計によくわかんなくて。
あ、でも、はっきり付き合ってるってわかったのは、当時、ゆきちゃんの事、結構マジで好きだった男子がいてね、その男子が、ある日司くんにチョー怒鳴ってて。
調子にのるなとか、ゆきちゃんに馴れ馴れしくするなとかで。」
「へぇ、」
「で、その時に、その男子に言ってたの、ゆきちゃんが...」
「なんて?」
『ーー付き合ってるから』
『付き合ってるから、一緒にいただけ』
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