俺が選ばれないのはわかってるけどそれでも君が好き21
ゆき「眠たい・・・」
司「いいよ、寝てて」
「男の横で寝ると体触られるからだめってかなが言ってた」
運転手「ふふ、」
司「・・・そういう男も、そりゃ、いるだろうけど」
「でも眠たい・・・」
「だから寝ていいよって。俺、触らないから」
「この話をした時に、俺は触らないっていう男が結局一番信用できないってかなが言ってた」
運転手「プッ、フフフッ・・・」
司「・・・」
「司がいなかったら寝れるのに・・・司って、じゃま〜」
「え、ご、ごめん・・・」
「じゃあね、明日はこないでね」
「・・・明日も送るし、迎えにも行く」
「もぅ〜、司じゃま〜、眠たい〜」
「信用して、寝てよ。家に着いたら起こすから」
「起こすふりして触るってこと?」
「・・・触らないから!絶対、起こす時も!」
「宮田(運転手)のみえないとこで、触るかもしれないし」
「触らない!絶対!」
「じゃあ、あのさ、手をこうして?上に、パーにしてこうやってあげるの」
「え・・・両手?」
「うん、電車のチカンの対策ってこうやるんだってテレビで前に見たの。これなら宮田からもみえるよね、ね、パーにしてるのみえる?」
「はい、しっかり見えますね」
「良かったー、じゃあこうしててね、わたしちょっとうとうとしたいの」
「・・・なに、これ・・・」
(車内で両手あげたまま)
運転手「ふふっ、あと15分ほどで着きますからね、ゆきさんは少しお休みください」