俺が選ばれないのはわかってるけどそれでも君が好き33

かな子「キモ。ほんとキモ。鳥肌」

ゆき「うん。さすがに私もちょっと思う」

「え、なんでちょっとなの。めちゃくちゃキモいじゃん。やっぱオタクじゃん。気持ち悪っ」

「オタク…」

「ゆき、なんであんなの助けたのー、だから最初から男子とは関わらないでって言ったのにー」

「男子みんなと関わらないのは無理でしょ。それに、司くんはお隣の席だったし、普通に話す事もあったし…」

「確かに、ゆきのことめちゃ狙ってる男子よりはマシだよ?あのゴリみたいなのとか、サルみたいなのとか、シャツのボタンあいてる男とかの誰かよりはマシだけど。でもオタクだって関わると勝手にハマっちゃって勝手に好きになっちゃって勝手に写真とか撮ってくるんでしょ。ヤダ、絶対キモい」

「司くんがそうだとは思わないけど…」

「けど?」

「私の事好きになったのなら、やめてほしいなとは思うよ」

「当たり前でしょ!私が言っても聞かないんだから、ゆきから直接言ってよ!キモいって!迷惑だって。その方が聞くと思うもん」

「私は私で、言ってるんだってば。何回も。そういうのは嫌だって。困るし、本当に嫌だからって言ったんだから」

「でも聞かないんだよね、なにあの変態のメンタル…」

「…私が、付き合ってるから、って教室で言っちゃったのが、やっぱり原因なんだよね…でもあの時は、なんだか、ムッとしちゃって…
私のせいも、ちょっとはあるのかも…って思っちゃう部分もある…し…
あーん、かなー、どうしようー」

「ゆきは絶対悪くないから!あれは…確かに見てて嫌だったし。でも私だったら助けないけど。自業自得だって思うから。でもゆきは、嫌だったんだと思う…そういうとこも好き…かわいい…(ぎゅっ)」

「司くん明日になったら私の事好きだってこと忘れててくれないかなー…」

「……ゆきのこういうアホかわいいとこも好き…(ぎゅっ)」

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