俺が選ばれないのはわかってるけどそれでも君が好き27
司「ゆきちゃん、こっち見て」
ゆき「嫌」
「好きだよ」
「嫌」
「じゃあこっちみなくていいから、話だけ聞いててね」
「・・・。」
「今日は学校が終わったらお華の教室にそのまま直接行くから、早めにエントランスまで来てくれると嬉しい。俺は用事を済ませてから行くけど車は回してもらっておくから」
「それと、来月はご当主の誕生日に合わせてパーティーも多いだろうから、今月中に出来る課題は全部済ませておくようにって、伝言も」
「あっ、今日の教室はかな子さんとも、もしかしたら時間が被るかもしれないけど、先生、最近は私語にも厳しいからほどほどにね」
「ついでにおやつも持ち込まないこと。食べるなら車の中で食べておいて。リンツの新作フレーバー、先週一通り買っておいたから、それとかを・・」
「リンツ・・・」
「今じゃないよ、あとでね」
「今にする」
「ダメだって」
「ひとつだけ」
「・・・ひとつだけ、だよ」
「うん、ひとつね」
「・・・可愛い」