"退屈と鬱屈がこんにちは"
こもる
退屈と 鬱屈がこんにちは さほど疲れてない体に睡眠をやる さほど使ってない体に食物をやる バランスとるように もうひとつの欲も適当にやる とはいえ 隙間で溢れ出す時間 何かに追われるように 何かを作る欲に 突き動かされる
何かになりたかったようで
何にもなりたくなかった
無人島 誰にも見せないまま 絵をかく 誰にも聞かせないまま 歌をうたう
その絵は存在していない その歌は存在していない
キツネと仲良くなれば 鳥と話しができれば それは存在する ただそれは絵本の中の空想でしかない 存在するものを作りたい 有人島で
こもる
何を思う 誰を思う 何から離れる 何を手放す 何を知る 何を見つける 何を嫌う 何を愛す
巻き戻しのきかない 時計 全自動の人生 すり抜けてきた日々 "今" に顔を突っ込んで 覗きこむ 今は何色をしていたのか 手にとる筆で パレットに乗せた明日で 今を塗りかえていく 豊かな 今を 描けますように