M・STORIES 38/100 「わがはい日記」
ある日の事
蚊に手の甲を刺された。
痒くて、でも書いてしまうと余計に痒くなる。なので痒いことを感じなかったことにしていた。さらにかいてはいけないと言い聞かせていた。
そうしたら面白い現象が起こった。
肘の辺りが痒く感じて触ってみるとそこは痒くない。やっぱり蚊に噛まれたところが痒いのだ。それでもかかない。また肘の辺りが痒く感じる。またそこを触ってみると、そこが痒いのではない。肘から手の甲に書いてくれるであろう手を導いているようなイメージだ。「ここじゃない。もっと下の ”そこ”そこよ!」
これは脳が為せる技なのだろうね。
またかいてしまった。痒い。
以上
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