数学 重要問題〜二次関数と図形の融合〜

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(1)

・Aについて

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グラフが示されていますが、この問題は図形の問題の要素が強いです。
まず角OPA=角OPB=30°であることと、X軸とY軸の重なる部分が直角になっていることから、30°、60°、90°の直角三角形を思い出しましょう。さらに、1:2:√3の辺の比も思い出しましょう。

先程「X軸とY軸の重なる部分が直角になっていることから、30°、60°、90°の直角三角形を思い出しましょう。」と言いましたが、今回はAの座標を知りたいので、AからX軸に向かって垂線を引きましょう。また、その足をHとおくと、下のように三角形APHができました。


ここで、Aのx座標をtとおくと、Y座標は√3t^2/6となります!
ゆえに、AH=√3t^2/6 HP=tー(ー3/2)となります。
さらに、AH:HP=1:√3より、√3t^2/6:tー(ー3/2)=1:√3なので、計算すると、
t=-1、3となり、AのX座標が負であるため、t=-1となります。

ゆえにAの座標は(-1,√3/6)です。

・Bについて

続いてBについてですが、実はもう答えが出ています。下の図を見れば、その理由が分かります。

Bから垂線を引いた時の足をIとすると、 BPIという三角形ができます。この形どこかで見ませんでしたか?そう、三角形APHと同じですよね?そのため、Aの座標を求めるときと導き方は同じになります!
試しに先程と同様にBのX座標をtとおくと、Y座標は√3t^2/6となります!すると、BI=√3t^2/6 IP=tー(ー3/2)となります。さらに、BI:IP=1:√3より、√3t^2/6:tー(ー3/2)=1:√3なので、計算すると、t=-1、3となり、先程と全く同様の結果となりました。-1はAのX座標でしたが、この3は実はBのX座標なんです。ゆえに、BのY座標は3√3/2となります。

B(3,3√3/2)

・Cについて

最後にCについてですが、CからX軸に、BからY軸に垂線を引き、Bからの垂線のみY軸を突き抜けると下のようになります。なお、突き抜けた先と、Cからの垂線の交点をJとします。


ここで、角度について見ていくと、今までの話から角ABIは60°であることが分かります。また、BからY軸に垂線を引いたとき、角JBIは90°となります。そのため、90-60で角JBAは30°となります。
ここで、問題文に「角ABC=60°とする」と書いてあるため、
角CBJ=60°-30°=30°となります。
また、角CJBが90°であることから、三角形CBJは30°、60°、90°の直角三角形です。よって、CJ:JB=1:√3となります。

CのX座標をuとおくと、Y座標は√3u^2/6となります。
また、JのX座標はCのX座標と同じなので、uです。一方でY座標はBのY座標と同じになります。BのY座標は、先程出した3√3/2です。これらを図に表すと下のようになります。

ゆえに、1:√3=√3u^2/6-3√3/2 : 3-uとなります。計算すると、
u=-5,3となり、uのX座標は負なので、-5です。よって、Y座標は25√3/6です。

C(-5,25√3/6)

(2)

A、B、Cの3点を通る円の中心を求める問題です。まず、適当に円を書いてみましょう。するとこんな感じになると思います。

この図を見て分かる通り、CBとABがこの円の弦となっています。実は、弦の中点から垂線を引くと、必ず円の中心を通ります。

○弦の中点から垂線を引くと、必ず円の中心を通る。

ただ、垂線を一本引くだけでは、中心がどこにあるか分かりません。そのため、複数本引く必要があります。今回はABとBCという2つの弦があるため、それぞれの中点から垂線を引きましょう。すると、2つの垂線が重なる部分があると思います。そこが、円の中心となります。

○弦の中点からの垂線を複数本引いて、重なった部分が円の中心

では、実際に計算してみましょう。
まず、弦ABの関数を求めましょう。(1)より、A(-1,√3/6) B(3,3√3/2)なので、
yの変化量は3√3/2-√3/6で、xの変化量は3-(-1) ゆえに傾きは√3/3です。今回の目的はあくまで弦ABの中点に対する垂線の関数を求めることです。そのため、この垂線の傾きと、垂線が通る点さえ分かれば関数がわかります。ですから、弦ABの傾きだけ分かれば良く、切片は不要な情報です。今回はあえて求めません。

さらにこの弦ABの中点を求めます。中点は、x座標もy座標も、両端の点であるAとBの座標を足して2で割ると求まります。

○中点は、両端の点の座標を足して2で割ると求まる

x座標に関して、Aは-1で、Bは3なので、これを足し合わせて2で割ります。すると(-1+3)÷2という式になり、答えは1となります。つまり、中点のx座標が1であることがわかりました。
y座標に関しても同様に求めます。Aは√3/6で、Bは3√3/2なので、これを足し合わせて2で割ると(√3/6+3√3/2)÷2という式になり、答えは5√3/6となります。つまり、中点のy座標が5√3/6であることがわかりました。
よって中点の座標は(1,5√3/6)です。

そして、この中点から引いた垂線の関数を求めます。まず垂線の傾きに関しては、弦ABの傾きの分子と分母を逆にし-1をかけると求まります。なので-3/√3となり、有理化すると-√3となります。

○ある直線の関数の傾きをa/bとしたとき、その垂線の傾きは-b/a

さらに、この垂線の切片をbとすると、y=-√3x+bとなり、中点(1,5√3/6)を代入すると、5√3/6=-√3+b
y=-√3x+11√3/6…①
となりました。

また、(1)よりC(-5,25√3/6)なので、同様に弦BCの中点から引いた垂線の関数を求めると、
y=√3x+23√3/6…②
となります。

①と②より、その交点の座標を求めると、
y=-√3x+11√3/6=√3x+23√3/6よりx=-1となり、ゆえにy=17√3/6です。これが答えです。

(-1,17√3/6)

(3)

点Bを接点とする(2)の接線は以下の図に書きました。入試本番でもこれが書けるようにしておきましょう。

中心からBに向かって線を引いたとき、それは半径となりますが、この半径と接線は垂直になっています。

○接線と、その接点から中心に向かって引いた線は、垂直である

よって、(2)で求めた中心からBへと引いた線の関数を求めましょう。そうすると、接線の方程式が求まります。(2)で求めた中心から、Bへと引いた線の傾きは-√3/3 です。 (今回は、中心からBへと引いた線の傾きさえわかれば良いので、切片まで求める必要はないです)
この線に対して、接線は垂直なので、-√3/3の分子と分母を逆にして-1をかけると接線の傾きが分かります。つまりこれは、3/√3であり、有理化すると√3です。
この時点で接線の方程式はy=√3 x+ b(bを切片とする)となります。この接線はB(3,3√3/2)を通るので、これを代入しましょう。すると、
3√3/2=√3×3+bとなり、 b=-3√3/2です。

ゆえに、接線の方程式は
y=√3x-3√3/2 です。

(4)

(3)で求めた接線のみをグラフに追加してみましょう。

問題は、「(3)で求めた接線と二次関数y=√3/6 x^2との共有点がBしかないことを示せ」という内容です。難しいことを聞いているように思えますが、非常に簡単です。なぜなら、普通に二次関数y=√3/6 x^2と(3)で求めたy=√3x-3√3/2を連立方程式で解くだけだからです。解くと、座標が一つしか求まらないことが分かります。実際に連立方程式を計算してみましょう。

y=√3/6 x^2=√3x-3√3/2より、(x-3)^2=0となります。よってx=3のみが求まります。これをさらに代入してy座標も求めると、3√3/2となります。ゆえに、この二次関数と(3)で求めた接線は(3,3√3/2)という点、つまりBのみで共有します。
ちなみに今回のように(x-?)^2と二乗の形になり、解が一つしか求まらない場合、この解は重解と言います。

模範解答としてはこのようになります。

最後に

いかがでしたでしょうか?開成高校といえば、日本トップクラスの超難関校ですが、意外と基礎知識だけでどの問題も解けますよね?
今回は入試でも非常に頻出な、グラフと図形の融合問題です。私が極限まで分かりやすく解説したので、ぜひこの問題をマスターしてこの分野を得意になってください!!

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