アタテュルク(資料6)
ユーゴスラビアとその前後の国、つまりハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、ギリシャには、元首モノを見つけることが出来なかった。ルーマニアでは、招待してくれた家に昔の国王の絵が飾ってあり、これは手に入らないのですか〜!と食い下がったがくれなかった。本当は、チャウシェスクが欲しかったのだが、当然ながら販売していなかった。
さて、トルコだ。現在この国は、どこに行ってもアタテュルクこと初代大統領ムスタファ・ケマルの肖像画が、さまざまな店に飾られている。とはいえ、1994年当時は、そこまで土産店などに販売はしていなかった。当時は、文房具店に入ったら販売していたと記憶している。
その後、イスタンブールは、2001年、2013年に他の旅に行くついでに訪れており、2019年には、アタテュルクの廟に行き、2022年、2023年にもイスタンブールに訪れたことから、我がギャラリーには、相当数のトルコ関係の元首モノが存在する。この資料6は、それに敬意を評して別名「アタテュルク コレクション」として、特別にすべてのアタテュルクを、一緒の資料として扱うこととする。
他にもトルコの元首モノとして、オスマン帝国のスルタンやエルドアン大統領、選挙ポスターなど、元首モノ好きにとってはヨダレものが目白押しなのだが、それはまた別途の資料として紹介することとする。
GM0030:アタテュルク(ポスター、1994年)
アタティルク コレクションの第一号。イスタンブールのどこかの文房具店で購入した。当時、土産物屋に行っても売っていなかったと思う。現在では、さまざまなグッズを普通の店でも見つけることが出来るが、当時は、純粋にトルコ国民のためのものだったんだと思う。私が、やっとアタティルクのポスターを見つけて感激のあまり「これが欲しい!」とキラキラした目で文房具店の店主に言ったところ「アタテュルク!」と店主も目を大きく開けて叫んだのが印象に残っている。外国人がアタテュルクのこんな大きなポスターを買うのが、とても珍しかったものと思われる。外国人なのに「アタテュルクのポスターを買うとは感心なやつじゃ!」みたいな空気感で、とても素敵な印象として、私の思い出に残っている。私の大好きな「元首モノ」ベスト3に入るもののため、何度も展示場所を移動しているため、かなり痛み具合が激しい。
GM0031:アタテュルク(透明樹脂文鎮、2013年)
2001年、シリアとレバノンに旅行に行った。この旅では、シリアのアサド大統領の肖像画(親子両方)を手に入れた。まだ父親のハーフィズが亡くなってから1年くらいしか経っていない時期だったので、街には、まだまだハーフィズの肖像画で溢れていた。そんな素敵な肖像画をすでに購入してしまっていたので、途中イスタンブールに寄ったにもかかわらず、その年はアタチュルクの元首モノを購入していなかった。こちらは、2013年にトランジットで半日立ち寄った際に、何かアタテュルクを買っておこうと土産屋でみつけたものだ。ついで感の強い作品だが、黒のアタティルクの写真(GM0031-a)がなかなか格好良かったので、買ってしまった。手のひらサイズの透明の樹脂の中に2枚の写真があり、裏表から見ることが出来るというもの。
GM0032:アタテュルク(彫像、2019年)
2019年の旅は、イラクのクルディスタンがメインの旅であったものの、陸路アンカラ経由でイスタンブールに帰ったため、アタテュルクが眠るアタテュルク廟を訪れることができた。廟周辺には、さすがに多くのアタテュルクの絵葉書やポスターに溢れており、まるで宝の山であった。
また、廟の中が素晴らしく、土産品コーナーには、考えうるあらゆるアタティルクグッズに溢れていてどの商品を買うか非常に悩まされた。トルコ国旗グッズも充実している。彫像は、昔から欲しかったのと、値段が安いので即買いした。しかし、レーニンや他の彫像と比べ、やけに軽い。帰って箱から出すと樹脂のようなもので出来ており、スーツケースの中に入れていたら日本到着時に杖が折れていた。その後も、家で何かのはずみで、2回も杖や帽子の部分が折れてしまった。しかし樹脂なので、アロンアルファなどで簡単に修復可能なのは幸いである。
GM0033:アタテュルク(ポスター、2019年)
GM0032同様、2019年の旅でアタテュルク廟の土産コーナーで購入したポスター。GM0030から25年の月日が経っているので、紙質が圧倒的に違う。しかもアタテュルク廟のものということもあり、かなり分厚い紙を使っていて立派だ。ポスターも何種類もあったが、この白黒の雰囲気が好きで購入。文鎮と同じ写真だとは気づかなかった。
GM0034:アタテュルク(ステッカータイプのポスター、2019年)
GM0032同様、2019年の旅でアタテュルク廟の土産コーナーで購入したポスター。しかし、普通のB1かB2のポスターサイズなのに、なぜか大きなステッカー状の用紙にプリントされている。実は、このポスターをゲットする前に地方で選挙ポスターをもらった。それもなぜかポスターがステッカー状だった。こんな大きなステッカー貼ったら剥がすの大変だろうとか考えてしまうのだが、トルコでは結構、当たり前のフォーマットなのかもしれない。問題はステッカー状なため、丸めておくとなかなか真っ直ぐに戻りにくい。保管が大変である。このタイプの元首モノは、このGM0034とトルコの公正発展党(AKP)の選挙ポスターのみである。トルコの特色ある元首モノフォーマットとして興味深い。
GM0035:アタテュルクと三日月と星(旗、2019年)
GM0032同様、2019年の旅でアタテュルク廟の土産コーナーで購入した旗。先ほどのポスター2種より一回り大きい。プリントの精度は、多少低いものの、旗としてかけたり、タペストリーのようにぶらさげたり出来、しかもプラスチックな布製なので、凝った展示が可能となる優れた元首モノである。
GM0036:アタテュルクと廟(マウスパッドのようなもの、2019年)
GM0032同様、2019年の旅でアタテュルク廟の土産コーナーで購入した小さなマウスパッド、あるいは大きなコースター?使い道がわからないので、おそらくただの飾りつけるものだと思う。空に顔が浮かぶデザインが、素晴らしいため即購入を決意した。私が、愛する映画「無人列島」のような表現がたまらない。ちなみに、私の自主映画でもこのような表現方法を使ってる。
GM0037:アタテュルク(絵葉書、2019年)
首都アンカラの街中の本屋で購入。商店街などの店でも、アタティルク廟のお膝元の街であることから、元首モノはそこかしこで見かける。全部買うわけにもいかないので、ある程度購入してしまったので絵葉書のように、かさばらないものも購入した。こうして絵葉書で見ると俳優のようにも見える。とにかく絵になる人物である。
GM0038:アタテュルク(Tシャツ、2019年)
GM0032同様、2019年の旅でアタテュルク廟の土産コーナーで購入したもの。Tシャツは、是非ともコレクションに入れておきたかった。またしても、この顔写真のものを購入したということは、この時、この表情と帽子を被ったアタティルクが、かなり気に入っていたのだろう。
GM0039:アタチュルク(Tシャツ、2019年)
首都アンカラの街中の服の市場で購入。もう Tシャツを持っているにもかかわらず、オフィシャルでないTシャツにも魅力を感じてしまった。絵で書かれたタッチが良い。
GM0040:アタテュルク(飾り物、2022年)
2022年にイスタンブールでYouTubeの撮影をしていた時に街の中心から外れた商店街の土産店で購入した。木の大きめのコースターのようなものに、アタティルクの名言が3つ書かれており、飾れるようになっている。明治天皇の和歌や教育勅語が書かれている掛け軸のような、そんな感じのものではなかろうか?デフォルメされたアタティルクが良き。
GM0041:アタテュルク(絵葉書、2022年)
同じく2022年にイスタンブールでYouTubeの撮影をしていた時に街の中心から外れた商店街の本屋で購入した絵葉書。前回訪れた時に購入した3枚の絵葉書と同シリーズのようで、広くトルコ国内で流通しているもののようだ。もっていないもの7枚を選び購入。今後も、このシリーズの元首モノを見つけたら購入間違いなしの代物である。
GM0042:アタテュルク(絵葉書、2022年)
同じく2022年にイスタンブールでYouTubeの撮影をしていた時に街の中心にある骨董品店で購入。他にもスルタンの絵葉書なども購入したが、ここはアタティルクコレクションなので、ここでは紹介しない。GM0037、GM0041とは、一線を画す王道な感じの肖像画写真なのが気に入った一品。
GM0043:アタテュルク(カレンダー、2022年)
2022年の”ゼロ”プロパガンダン展で、カフェバグダッド氏より贈呈していただいたアタテュルクの2023年のカレンダー。カフェバグダッド氏からは、これより以前にもアルジェリアのアブデルアジズ・ブーテフリカ大統領の貴重な元首モノをいただいており、感謝しかない。カレンダーもまた、元首モノの定番だ。ただ、土産店などで売っている場合が多いので、オフィシャル感が少し薄れる。
GM0044:アタテュルク(スポーツシャツ、2023年)
2023年にイラク旅行をしたついでに、イスタンブールで数泊した。この旅は、ある意味、私の人生においてかなり意味のある出来事がいくつもあったので、やはり記念に一つ元首モノである。とはいえ、ここまで来ると普通のアタティルクでは、満足いかない。ふとサッカーのレプリカウェアなどを販売するスポーツ洋品店を除くと、なんとアタティルクのプリントされたスポーティーなシャツが。即購入であった。
現在、ギャラリーレーニンが保有するトルコの元首モノは、他にも国旗や選挙ポスター、スルタンのイラストなど、さまざま。トルコは、魅力的な元首モノを多数生み出す「元首モノ大国」と言わねばなるまい。資料6は、館長にとって観念的にかなり上位にあるものである。
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