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その日は突然やってきた!②
共働きのわたしたちには小さな娘がいて、わたしはいつも時間を気にしていた。だって、仕事が終わったら保育園に直行し、夕飯の買い物をして、何かしら作ってせわしなく食べ、お風呂に入って歯を磨いて、娘の長い濡れた髪を乾かし、寝かしつけながら洗濯機を回さなくてはいけないから…。
主人がどのタイミングで合流してくれるのかいつも気になって、そればかりを気にしているわたしがいました。
そして、結局、その日は10時を過ぎても主人は帰ってこなかった。
腹いせに何度も携帯に電話したけれど、出てくれなかった。いつものことだったのに、朝の約束のせいで余計に頭にきて、なんだか少し寝付けずにいました。
やっとうとうとした頃に、ガチャガチャとせわしなく鍵を開ける音がしてぼんやりと目が覚めて、とっさにスマホをみると、もう翌日になっていて、寝ぼけ眼で眩しい画面を覗く。たぶん深夜1時57分。
その後、トイレになだれ込んでげぼげぼする音が聞こえたけれど、これもいつものお決まりだったし、「ずるい!」と「うるさい!」の気持ちが邪魔して、布団の中で耳をふさいでしまった。
仕事帰りの主人を労わる気持ちになれなかったのです。やさしい気持ちを持てなかったのです。自業自得だったのです。
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